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December 21, 2004

小田和正という存在-月曜組曲での驚異(最終回)

小田和正という存在-月曜組曲での驚異
小田和正という存在-月曜組曲での驚異2
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小田和正という存在-月曜組曲での驚異8

今夜はいよいよ最終回。


毎週月曜日深夜の放送が終わったころ、あるいは
翌日に、書いてきたこの一連のエントリーも今夜で終わる。

思えば、僕がこのエントリーでつけたタイトル
「小田和正という存在ー月曜組曲の驚異」とは
最初に書いたように、通常の小田和正やオフコースのファンとは
違って、むしろ違和感を持ってこの人とこの人の音楽に接していた
自分の中で、何かが変わる予感を感じたからだった。

その「違和感が壊れる予感への違和感」を感じて「驚異」とつけた。

その「何かが変わる」予感は、小田和正が毎年行っている「クリスマスの贈り物」
という番組を始めて見た時から既に始まっていた。
他人の曲をカバーし、率直に自分を語り、自分と他のミュージシャンとの
関わりを語る小田和正という存在が、あの頃の僕には想像できなかった。
小さな驚きは確かに生じたが、その後明確に自分の中で整理できないまま
時間が過ぎた。


「月曜組曲」が始まったときに、いわば僕はこの自分の中の
ある種の違和感と向き合ってみる作業を始めたのだと思う。
そうせずにいられないものが僕の中にあった。

そして、それは無駄ではなかったと今夜思っている。

前半、スターダスト・レビューとのセッションは楽しそうだったが
最初に小田和正が最初に書いた曲だという「僕の贈り物」
そして最新の曲「たしかなこと」の2曲の対比が印象的だった。

最初に書いた曲。

「僕の贈り物」

児童合唱団と一緒に新鮮なアレンジで聞かせた「僕の贈り物」は
素朴な詩と曲の中に、今日の小田和正のベーシックな要素が
凝縮されているように思う。まだいろんなきついこと。
苦しいことも始まっていなかったのかもしれない。
暖かい曲である。そして、誰かに聞かせるのが恥ずかしい曲でもあったという。


そして一番新しい曲。

「たしかなこと」

言葉にできないことを、何かを伝えようという気持を
書いたという意味で、最初の曲と同じ気持で書いていたことに
気が付いたという。


さらに遠く未来を生きていく諸君に・・として

「明日」

小田がこの番組を通して何が言いたかったかに触れる。

自分は毎日ラジオで好きな曲を待っていた。映画館に通っていた。
熱心な受け取り手だった。
音楽を聴いているうちにやってみたくなった。
試行錯誤のうちに思いもかけないことが起きた・・・・
自分の曲を熱心に聴いてくれる人たちがいる。
そんなことを考えてもいなかった。

うたは創り手と受け取り手があって初めて成り立つ。
たとえ小さい出来事でもささやかな文化の担い手になっていけるのかも
しれない。それに気づいた。

自分の言葉でうたっていければ
聞いてくれる人がいればそれに勝る幸せはない。


と話す。


そうだ。
伝えることと受け取ることの喜び、そしてそれが生み出すもの
当たり前のことが、かけがえのない価値としていまさらのように、心に響く。
心に本当に響くためには、時間と自分の心の中での熟成が
必要だ。

例え思いは同じであったとしても、それを人にいつでも
誰でも伝えることができるとは限らない。

誰でもそんな風にしてみたい。それなのにできない。
そんな風に人に何かを伝えてみたいのに、かなわないのだ。

思えば、みんな、そうした思いの持っていき場を探しながら生きている。
そうじゃないかな?

恋愛とはもともと、例え詩を作らない人であっても、
曲を作らない人であっても、真剣に誰かにメッセージを伝えるもの。

そこには言葉にならなくても、伝えようという気持と
それを受け取る人がいて、初めて恋愛として成立する。
もちろん受け取ってもらえないときもある。
たとえそうであっても、それもまた逆説的だけれど、一つの「受け取り」なのだ。

もしも自分がそんな風にできれば、人に対して何かを伝えることができれば。

受け取ってもらえる喜びとその至福に比べれば、
今この瞬間に照れてしまうような少し恥ずかしい気持があったとしても
それが何だというのだろうか。
得られる至福に比べれば。

思えば「つくっていくこと」の苦しさについて、ほとんど彼は触れてこなかった。
さらりと流しているかに見えるその裏の孤独や苦しみは察せられたけれど。

きっと僕の嫌いだった小田和正は、創り手と受け取り手という
シンプルな関係の構造に気がつく前の小田和正で、
それを嫌っていた僕もまたそれに気がつく前の、自意識ばかり先に立った
若者だったのだろうと、深く思う。

この番組を見続けてきて、かつて反発していたオフコースに目を向け、
そしていつか引き込まれてきた。
自分の中に生まれてきたものは確かに何かの形をあらわしつつある。

この番組は終わるけれど、これからも僕はその意味について
考え続けていくと思う。そのことは終わっていなくて、いや
それどころか始まったばかりなのかもしれないから。

=======================================

「明日」 から

涙に震えながら 戦うべき時があるんだ
守るべき人のために その哀しみを 乗り越えるために

明日 きっと また こゝで この世界が続く限り
透きとおる 日射しの中で この坂の上 君を待っている

でも 世界中の君たちよ 気づかないうちに いつからか
大切なことが 僕らの 心の外へ こぼれていないか

明日 きっと また こゝで その笑顔に会いたいから


(小田和正)

===================================================


#今年も「クリスマスの約束」はオンエアされるそうだ。
またそこで。(誰に言ってるの?笑)

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Comments

 ↓のオジサン(atcyさんゴメンナサイ)とオバサンの会話を読んでどんなふうに感じられるか、ちょっと楽しみにしていたのですが(笑)。

 オバサンは小田和正ずっと好きでした。(曲が)美しいものとして好きなんた゜と思います。
 かなり前なんですけど、対談で小田さんは、恋愛をしていない人にもsexualな体験を味わえるような曲作りをしているとおっしゃってました。
 「世界の中心で、愛をさけぶ」の原作本を読んだときにそのことばを思い出しました。
 私「セカチュー」に対しては、あまり良い感情はもっていません。軽々しく擬似体験してほしいテーマではないと思うので。
 あー。ごめんなさい。何だか話がそれそうなので、やめときます。

winter-cosmosさん、こんにちは。
きっと、「権威と常識の顔をかぶったオトナの・・・」のエントリーへのコメントも含めて書いてくださっているのだと思います。
まず、たぶん誤解があるように思うのですが、僕は立派な「オジサン」です。(年齢的に考えれば、ですが 笑)
エントリーの苛烈な部分は若い人の投稿だと思われたかな?(綺麗に口を拭っている・・訳でも自分を棚にあげているわけでもないつもりなんですが。)

先のエントリーでは、少し年長者全般に対して厳しいコメントだったように受け止められた方が多いみたいなんですが、よく読んでいただければわかるのですが、そういう方向ではありません。
また、actyさんとの一連のスレッドも読ませていただきましたが、香田さんの行動等に関して僕が考えたことは、このブログの

「死の格段の厳粛さに気づかぬ者は大バカである。 」
http://ultrabigban.cocolog-nifty.com/ultra/2004/11/post_6.html

あるいは
「最後に詫びて死んだ青年---香田証生さんの死は軽くない」
http://ultrabigban.cocolog-nifty.com/ultra/2004/11/post_1.html

等を読んでみてください。
お二人の議論と共通するところ、多いと思います。
ではまた。


 人生が50年だった時代ならともかく、四十が不惑だなんてとんでもないです。みんな惑ってばかりです。
 それは分別がないと言うことになるのでしょうけど、意識のうえでは、二十歳の頃とあまり変わってないように思います。
 若い方から見れば、え~???と思われるかも知れませんが(笑)。

トラックバックありがとうございます。
ついに終わってしまいましたね。
でも、まだ25日がありますから、今しばらくお付き合いくださいませ(笑)。

伝えることと受け取ることの喜び。
こうして文章を綴り、公開している私達も
小田さんが歌を介して得ているものと同じ喜びを
そこに見出しているのかもしれませんね。

BigBan さんこんにちは。
随分前にわたくしのブログにトラックバックしていただきました藤田です。

すぐお返事しなければならなかったにもかかわらず、ここのブログの仕組みがいまひとつわからなかったので今になって書いています。

先週まではずっと見ていたのですが、最終回を録画したビデオ、3歳の娘が勝手に引き出しからテープを引っ張り出し、その上にジュースをこぼしたらしく、水気を切って再生したらべとついてテープが絡まってぷちって切れてしまいました。

というわけで、最終回、見れませんでした。
ショックです。
クリスマスの約束はやっぱり生で見ます。

>藤田さん
ビデオテープの件、災難でしたね。
ところで藤田さんのサイトで紹介されていた
URL占いやってみましたよ。

そしたら

============================================
まぐれ当たり サイトです!

● あなたのサイトは、コンテンツもぶっちゃけヘボいし、文章力も小学生なみ、載せてる絵は幼稚園なみかもしれません。
いえ、たぶんそうでしょう。
でも、その天衣無縫さが人の琴線に触れるのでしょうか、ある日突然、まぐれ当たりする可能性があります。
ラッキーでしたな。

=============================================
ですと。
これは・・・いいのか?悪いのか??


>なおこさん

どうもです。まあ、25日が終わってもその後があります。(笑)末永くよろしくです。実際この番組を通して知り合った方が結構います。不思議なものです。

トラバありがとうございます。
最終回は絶対に見逃すまい、と万全の体制で臨みました。もちろん、録画しましたが、リアルタイムでも観ました。う~ん、良かったです。最初のほうは観ていなかったけど、最終回は、特に良かった気がします。
クリスマスの約束は、ずっと観ていたのに、去年は本・再放送とも観られず、本当に残念でした。今年こそは!

TBありがとうございました。
別に人に見せるつもりでなく ひっそりと書いていたBlogなので
たまのお客様は大変うれしかったです。
たまたまこちらのBlogを発見したときに
月曜組曲の初回の放送のことがつづってあって
男性から見た 小田和正 とか オフコース とか
とらえかたってそういうものなんだと思って
興味深く拝見させていただいてました。
それから Yさんへあてた内容が とてもうらやましくて
ずうずうしくも こっそりBookMarkに入れさせていただいてました。
お気を悪くされたら すみませんでした。
これからも 素敵なコメントを楽しみにしています。
ではでは。

>Sikiさん
メッセージありがとうございます。
ずうずうしいなんてとんでもない。

女性の方にとって「男性にとってのオフコース」は興味があるのですね。それはそうでしょうね。

自分の書いたものが、描いた暮らしの「一景」がどこかの誰か知らない人に読まれ、そこで、ほんの小さな「何か」でもいいからその人の暮らしの中に、生まれているものがあるということを知るのは、何よりうれしいことです。
きっとSikiさんもそうだと思います。

私もSikiさんのサイトは拝見させていただいています。

今後ともよろしくお願いします。

こんにちは!
私もこの一連の記事の最初にコメントさせていただきました。
放送時間の関係もあって番組は一度も見ませんでした。
歌手や俳優の方が何かを語るということに対して、
私自身の違和感とか照れもあったのだと思います。
元熱烈なオフコースファンだった者として、
DVDいつか見ることができたらと思います。

BigBanさんのこの記事から、伝えることと受け取ることについて
私のなかで新しい気づきがありました。
どうもありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。ではまた!

こんにちは。

>私もこの一連の記事の最初にコメントさせていただきました。

そうだったんですね。今見返してみましたら、一番最初にchiikoさんにコメントしていただいたんですね。ありがとうございました。

>歌手や俳優の方が何かを語るということに対して、
私自身の違和感とか照れもあったのだと思います。

それはわかります。
見続けて行くうちに、その「違和感」や「照れ」が自分の中から消えていったんですが、時間が経った今、また照れくさい感じで、自分の記事、もうなかなか読めません。笑


「クリスマスの約束」の映像を記録してある方を探していたらこのサイトに行きつきました。
とうに不惑は超えているつもりなのに時々落ちてしまってる時があります。去年の年末の深夜に帰宅し何気なくつけたTVからその映像が飛び込んできました。
何気なく見ていたのになんだか涙が出てきました。
歳をとって涙腺が緩んだだけと思いたいのですがそうでも無い何かがあったようです。
小田さん好きの姉に聞いたら「ここ数年やってるよ」との事でしたが映像は残っていませんでした。 場違いな話かも知れませんがどなたかお持ちの方がいらしたらと思い書き込みさせて頂きました。

こんにちは。
DVDでよければこのサイトのサイドバーにあります。録画は残念ながら僕は持っていません。

見るのが遅くなってしまいました。
bigbanさん情報ありがとう御座いました。

買うかどうか思案中です。
というのもその後姉情報がはいり、「クリスマスの約束」も
DVDかされ、秋頃発売の様です。

中身を見て考え様と思ってます。

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