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August 12, 2005

小泉首相の毒と蹉跌------森氏と干からびたサーモンに思う

久しぶりに「森氏であった」。

「おれに対して、こんな対応ですよ。さじ投げたな。私に何をしろって言うの。解散阻止なんかできないでしょ」

「かむんだけど、硬くてかめないんだよ」

などとぼそぼそ言いながら、なにやら干からびたスナックのような謎の食べ物を記者団に突き出して、ぼやいていたのは、森元首相である。

6日夜の首相公邸へ赴いた森氏にすれば、最後の談判だった。その一大事の夜に首相が差し出したのは缶ビール10本。

さかなは「これしかないんだよ」というひからびたチーズとサーモンだったというのである。

思わず吹き出してしまったが、

「変人以上だよ。それ以上は言わないけどな」

と口をつぐんだ森氏はそのあと何を言いたかったのだろう。

おそらく、あれはキ・と言いたかったが、またぞろ失言の森と言われるのが嫌で、土俵際でとどまったのだろうと思っている。

まあ森氏も多少は成長しているようであるが、

「変人」

は小泉氏が政権に就いたときから絶えず付きまとうこの人への枕詞である。で、それはどちらかというとポジティブな意味で語られることが多い。
「場合によっては自民党をぶっ壊す」と威勢よく登場してきたこの人に、かつて世論は極限に近い賛辞を送った。
今回の郵政民営化問題での衆院解散にも、賛意を表明する人も多い。

さすが永田町の「変人」小泉だと。

だが僕は、呻くように森氏が言いかけた、そう「小泉の狂気」について考えている。

このエキセントリックで強引な人物に何ごとかをなしうる器は果たしてあるのだろうか。

今回も、参院で否決されたにも関わらず、衆院を解散した。それは、参院を解散することはできないのだから、仕方がないと言う人もあろうが、内閣総理大臣の解散権を、自らの法案を曲がりなりにも可決した側の衆院を解散し、大差で否決した参院を放置する、そうしたことを平然とやってのける神経に、そしてやり口に、僕は底の知れない破綻的性格と、不気味なものを感じている。

そもそも、なぜ郵政法案は継続審議ではいけなかったのか。
ここで衆院の解散という歪な大鉈を振るう以外に手段のないような場面であったか。

歪な解散権の行使が、即明確な違法行為であるとは言えないとはいえ、この人物には何か、何かそう、人として大事なものが欠けているように思えてならない。

森氏ならずとも、この人にまつわって思い出される風景に、気持ちのよいものは何一つない。

・あまたある国家的大事の山積の中で、郵政の民営化に、終始執着し続ける政治家としてのバランス感覚
・拉致問題へのあからさまな冷淡と、先日の広島での原爆慰霊式における、これも干からびたサーモンのような挨拶
・一方で、過剰に寄せる特攻隊戦士への賛美と傾倒、身勝手な憂国。
・靖国神社参拝への並々ならぬ執着と外交感覚の致命的欠如。
・史上まれに見る米国盲従と明らかなウォーゲーム志向
・そして今回の「暴挙」(とあえて言う)

1つ1つを見ていくなら、彼の精神は矛盾だらけであり、気まぐれだらけである。
そして、冷淡と執着が不快な程度にミックスされた、その実何も合理的な信念を持たない、無駄な狂気、しかも危険な狂気を感じる。

この人物の文言の耳障りの良さに欺かれてついていくなら、いつかその道には、ぽっかりと「狂気の暗闇」が横たわっているような気がしてならない。

内閣総理大臣として求められる資質が彼にあるのか。

己の信念に従って理念を掲げ、それについてこれないものは去れ。

と景気はいいが、感情的でいきあたりばったり。矛盾だらけ。

個人の執着の度合いで政策執着。自分の党派の意志調整もできない、非合理的な感情的発言を積み重ねる首相は、この21世紀の国際社会で重責を担う国家の指導者としてふさわしいといえるのか。

守旧派と呼ばれる人たちを脅かしているのはまさにこの性格、この政治手法であるが、
その反感を私利私欲を守ろうとする抵抗勢力の見苦しさであるとの一点で一絡げにできるのか。

繰り返す。

この人物には何かが決定的に欠けている。

政治家としても、人間としても。

それがかつてない不安を世情にもたらしている。

擁護するわけではないが、守旧派の中にもカナリアはいるのではないか。
小泉という毒に対しての。

あんな森氏でも、干からびたサーモンは食べたくなかったのである。


決めた。

僕は郵政民営化には賛成であるが、今度の選挙はそれを根拠に判断することはしない。

小泉首相の破綻だらけの外交姿勢と「干からびたサーモン」が僕の判断基準である。

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Comments

 こんにちは。

 僕はむしろさっさと郵政民営化に目鼻をつけて、別の人に任せたいという気でいます。そのためには、今回の否決はマイナスの方が大きいという気がしていたりします。

 とりあえず、こういう、誰に投票すれば何が起きるかということがわかりにくい選挙はやめて欲しいですね。とくに郵政民営化に賛成する場合にどうすれば良いのか。

 そのわかりにくさにも関係するのですが、やはり、通過した衆院を解散させてしまったのは問題ですよね。

 形式的に考えると、衆議院を3分の2以上の特別多数で賛成で通過させないと、また参議院で否決される可能性が出てくるわけです。

 もちろん、実際には、衆議院の選挙結果を見て、参議院の態度も変わっていくとは思いますよ。しかし、それでは参議院が何のためにあるかという話になってしまう。何のための二院制だと。スジを通すなら、同じ法案であれば再び否決しないといけないと思うのですね。そうすると今度は何のために選挙したのかという話になります。

 参議院の結果によって衆議院を解散させるなら、その目的は「3分の2の特別多数を取りに行く」というものでないと筋が通らないんじゃないかと思うんです。衆議院のあの僅差を前提にすると、今回は明らかに違いますよね。

 そんなこんなを考えると、明らかに今度の選挙をやらされることは迷惑でしかないんですよね。確かに論理的にはもうそれだけで彼の仲間には入れるべきじゃないのかもしれません。

 しかし、もしその選択が勝ってしまったとき、彼の唯一マトモな政策(僕にとってですが)が流れてしまう可能性がないでもない。すると、日本のこの4年は彼に振り回されただけになるのかと…。

 ホント、どうしようかな。

<私信>
 僕のせいでBigBangさんにご迷惑がかかっているかもしれません。その場合は本当に申し訳ないです。ごめんなさい。

こんばんは。

>こういう、誰に投票すれば何が起きるかということがわかりにくい選挙はやめて欲しいですね。とくに郵政民営化に賛成する場合にどうすれば良いのか。
そのわかりにくさにも関係するのですが、やはり、通過した衆院を解散させてしまったのは問題ですよね。

確かにわかりにくい。民主党なども、民営化には賛成なのに公社を当分温存なんていっていますから、訳がわからないですね。こういう状態でみんなはどのように投票行動するんだろうか。
なんだか元気のいい小泉に入れてやれという票数が馬鹿にならないかもしれません。残念ながら。


>形式的に考えると、衆議院を3分の2以上の特別多数で賛成で通過させないと、また参議院で否決される可能性が出てくるわけです。
もちろん、実際には、衆議院の選挙結果を見て、参議院の態度も変わっていくとは思いますよ。しかし、それでは参議院が何のためにあるかという話になってしまう。何のための二院制だと。
スジを通すなら、同じ法案であれば再び否決しないといけないと思うのですね。そうすると今度は何のために選挙したのかという話になります。

反対派追い出して、民主の一部と共謀して衆院を支配して2/3とれると思ってるんですかねえ。あの人は。それとも参院の反対派を脅すか。今日あたりで、棄権欠席派を公認すると言っていますから、すでに画策工作か。


>僕のせいでBigBangさんにご迷惑がかかっているかもしれません。その場合は本当に申し訳ないです。ごめんなさい。


いや、おっしゃっていることの意味はわかりますが(笑)、そんな懸念はまったく無用ですよ。
それはボクシングファンさんがいささか気にしすぎだと思います。

 こんにちは。
 本当にありがとうございます。

 僕のような者に対して、あれほどのお言葉を下さり、あれほどのお気遣いをしていただいたこと、もう感謝の気持ちでいっぱいです。

 ほんのちょっとの違和感を頼りにした、明らかに格上の相手に対する試みです。無謀、無礼、無駄…自分の行いが無い無いづくしのようなものに思え、自分の力のなさをただ痛感していたところでした。BigBangさんのお言葉で、本当に心が楽になります。

 僕の行ったことに、わずかでも第三者にとっての意味があったなら、それ以上の喜びはありません。本当にありがとうございました。

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