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October 25, 2005

あのとき、本屋で韓国の本を探していた。

soul

26日からの韓国行きが近づいているので、そろそろ日常の細々としたこととか、仕事のことから一旦気持ちを離して、彼の国のことを考えようと思い始めているのだが、他の国に対してのリアリティ(韓国に限らないのだけれど)というものから、如何に遠いところで普段生きているのかを思い知らされたような気持ちがする。

つまり靖国がどうとか、ヨン様がどうとか言っている韓国は、メディアの中の韓国であり巨大なイメージなんだね。実際にその地に降りて歩くときのイメージをどこに持てばいいのか所在がない。もちろん、このブログでも韓国や北朝鮮のことなど多少は取り上げているけれど、そんなものは、存在する国の地面を2日後に歩こうとする現実の前には泡沫のようなものなのですね。そのことに、出発前に気がついてしまう僕も、いったい鈍いんだか鋭いんだか、良くわかりません。

そんなことはぐちゃぐちゃ言わずに、さっさと行ってしまえばいいという考えもあるんだけれど、何だか整理したくて本屋に行き、韓国関連の本をあれこれ探して見ることにした。

だけどこれが難しいということが良くわかった。韓国関連の書籍は、一般的な旅行書は別としておおよそ次の4つのタイプに分けられるように思う。(数分単位の思考でまとめた乱雑な考察ですので、彼の国研究者の方が読んでいたら許して欲しい)

つまり、

(1)嫌韓日本賛美型
→韓国の近代の発展は全部日本のおかげだ、それにも関わらず韓国人は靖国がどうの、戦後保証がどうのとうるせーよ、みたいなトーンの書籍群。このタイプが今非常に多くなっているのはお気づきであろう。

(2)嫌日韓国被害者型
→言うまでもなく、戦中戦前の日本の行為を糾弾し、如何に彼の国の人々をこの国が苦しめてきたかというトーンの書籍群。

(3)在日視点型
→在日という特殊な立場に置かれた人たちが、自らが受けた差別、あるいは在日の視点で見た韓国、日本、そして世界の中での生き方といった問題について取り上げている書籍群

(4)北朝鮮関連書籍
→韓国関連という言い方とはちょっと違うが、内容は説明するまでもないですね。

うーん、もう少し韓国という国をプレーンに知ることのできる本はないだろうかと、探し回ったんだが(ネットで探しておいたほうが良かったのだろうが)、上記の4グループの全てを避けると、これがなかなかない。日本との関係を考えなければいけないのはわかるが、日本が悪い、韓国が悪いというところから離れて、もう少し違う視点から、読みながら旅行のできる、コンパクトものはないかなあ、などと探してみるが、ほんと難しいんだな。これが。しかし韓国関連の本を探すなんてのも実は始めての経験。

(君からの携帯電話はこのタイミングだったんだ。訳がわからないまま、いつものように怒鳴られていきなり切られ、呆然。君はどうして寂しいときにも元気なときにも、僕に喧嘩腰なんだろう。嘆息)

気を取り直して探し続ける。

結果的に十分な結果と言えるかどうか、甚だ疑問だが次の2冊を選んだ。まだ読んでいないので中身については全くコメントできないんだけれど。

●「韓国の昭和を歩く」(鄭銀淑)

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「日本の人たちにも「懐かしい」の後にプラスαの何かを感じてもらいたい。もし、みなさんが住んでいる街に言葉の通じない外国人が押し寄せてきて、一等地に見慣れない家を次々に建て始めたら、どう感じるか。ほんの少し想像力を働かせてほしいのだ。
日本人は、植民地支配について「あまりにも無自覚な人」と「やたらと反省する人」の二極化が激しいのではないか。いずれのタイプと話をしても、ぎくしゃくしたものを感じてしまう。韓国人と日本人は、本当はもっと肩の力を抜いて話し合えるはずである>(「まえがき」)より。気鋭のジャーナリストが祖国を歩いて見つめ直した、新しい視点による日韓歴史文化論」(Amazonの解説より)


そしてもう1冊は

●「韓国 近い昔の旅 植民地時代をたどる」(神谷 丹路)

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著者の神谷丹路氏は日帝時代の韓国を辿ることをライフワークとしていて、ソウルへの留学経験を持つ。在日の血を引く方のようだがこの点仔細は不明。

001 年の春、日本の侵略・植民地支配を正当化する「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史・公民教科書が検定に合格した。今日に至るまで、事実を歪曲したそうした〈歴史物語〉が隣国との間に横たわる深い溝の〈創出〉を〈演出〉してきたわけだが、著者は本書で、「日帝時代=植民地時代」の痕跡を訪ね歩き、日本人のひとりとして、自分たちの歴史認識のあり方を検証していく。歴史22編の本文、20編のコラム、百数十にわたる写真で構成した「日韓近代史」入門書でもある。(同じくAmazonの解説から)

何だ、最初に言ってることと全然違うではないかと思った人もいるかもしれないが、結果的にはかつての日帝時代、日本支配の時代の面影を韓国に辿っていく紀行書を2冊選んでしまったことになる。特に神谷氏の著書のタイトルは韓国へ携えていくのはちょっと刺激的。

でもま、いいか。

心を全く白くするのは難しい。これこそが、今の日本と韓国の状態を端的に表していて、なんと言うのかな、こんな僕ごときのの優柔不断な逡巡にも現れているのではないかと思ったんだよ。

読後感想はまたいずれ、たぶん帰ってきてから。初めて訪ねるソウルという都市を、とにかく見てきます。

【参考記事】
●板門店に行くことにした----切手と非道者の思い出

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Comments

明日、いえもう、きょうですね。
気をつけて行ってらしてください。
ゆっくり歩いてこられるといいですね。

こんにちは、なおこさん。
ソウルのホテルで書いています。
今、ホテルの窓から夕日が沈んでいくのを見ています。
ようやく町を見て歩くことができました。ソウルの大きさと空気と、歴史と。日本人にとっていろいろなものを突きつけられる空間です。まず、目を開いていろいろなものを持ち帰ろうと思っています。

すこしずつここでも報告ができたらいいかな。

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