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December 12, 2005

民主党シンクタンク「プラトン」設立記念シンポジウム---(2)開会~第1セッション

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およそ5時間のセッションはほとんど休憩無しで進行され、相当密度のあるものだった。当日、ブロガー枠で確認できたのは、Aaさん(tracker's burrow)と安曇さん<(安曇信太郎の「イヤならやめろ!」)、そして懇親会でお会いできたマルセルさん(時事を考える)、それに私の4名。他の枠はネット中継を担当された(と思われる)NPO茨城県南生活者ネットさんが使われた模様。他は確認できなかった。最詳細レポートがあがると誰もが予想されるAaさんがおられるし、同じようなレポートを上げても意味がないと思うが、まずこの記事で第一セッションまでの自分なりの流れを記述する。他のブロガーの記事と合わせて全体の様子を判断いただきたい。
(関係者の方でもしも誤記などがありましたらご指摘願います。全て敬称略)

■開会

先に実況したように、150名のキャパシティのアカデミーヒルズ・オーディトリウムは満員である。最初は「ブロガー扱い」でゆったりと席をとってい た我々も次第に席をつめ、講演の後半では、それこそ完全に満席となった。場内はおよそ5-6台のテレビカメラが来ていたが、終了後のオンエアなどは今のと ころ確認されていない。

仙谷由人代表理事の挨拶と、民主党から配布された資料によれば、
公共政策プラットフォーム「プラトン」は有限責任中間法人(注 参照)として立ち上げる。「政権を獲得した際に、一気呵成にダイナミックな変革を断行するためには、政策・人材両面に厚い基盤を有することが不可欠」とし て、先の選挙での敗北も見据えて「霞ヶ関のみに依存しない独自の政策立案を行うことが重要」。プラトンは「そのための知的集積体を目指す」としている。
そして「大学・民間・個人としての官僚を含めた第一線の有権者の衆智を集めるプラットフォーム(梁山泊)を目指す」としている。

次に挨拶に立った松本剛明党政調会長は、(先日の前原代表とのブロガー会見にも同席していただいて顔見知りである)その他に、プラトンは、民主党のシンクタンクとして機能しながらも、「党からの一定の独立性と協調」、「霞ヶ関の取捨選択への可能性を切り開くこと」、「生活者視点の重視」を基調とするとした。
他に、「プラトン」へのそれぞれの参加は、テーマに協調してであり、参加がイコール民主党への直結には繋がらないということも進行の松井孝治参議院議員からコメントされた。シンポジウムに参加している論客がそのまま民主党への支持を表明するものではないという配慮だろう。

シンクタンクとしての「プラトン」についての総括的あるいは組織的な説明は、この冒頭の説明がほとんど全てであり、少々物足りない。運動体をどのように組織していくか、あるいはアクションプランの提示などはなし。その後のセッションで時折プラトンの「理念」は語られるが、具体的な活動計画は未定なのか明確にされなかった。現在の段階では非常に理念的な部分が先行しているのだろう。

#何よりも、ちょうど海外にいる前原代表の出席がなされないことは、非常にこのシンポジウムのPR効果に核を欠いた印象は否めない。せめてビデオメッセージなどの形でも考えられなかったか。これは会合終了後に松本氏にも申し上げたが。



■第1セッション 地域主催の国づくり

パネリストは
・増田寛也(岩手県知事)
・神野直彦(東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授)
・福嶋裕彦(我孫子市長)
・逢坂誠二(前ニセコ町長)

自民党の「三位一体改革」のビジョンに対する、地方からの視点による評価と批判・・といったところから話に入る。増田岩手県知事がモデュレータの役を果たす。非常に手馴れておられる印象だが、進行は少々固め。

●我孫子市長の福嶋氏から

・国庫補助負担金、地方交付税の問題点の指摘。市民の意志に基づいての自治体の運営の仕組みの提案。
・ローカルマニフェストの体験。予算策定を早期から公開してきた我孫子市の例。

(やや唐突に始まった印象で、最初は互いにこの場に戸惑っておられる印象。プレゼン素材も不足しており、朴訥に語られる言葉が少々聞き取りにくい。)

●神野教授からは、

・地域ニーズに金銭ではなく現物給付で答える方向に流れつつある、中央集権の危うさ、分権の流れへの必然が提示された。
・課税権をもっと地方へ。税源と財政を地方に委譲することの重要さ。
・補助金4兆円の削減のあり方は不十分で再検討必要。
・法人税を増やし消費税は財源として地方に委譲。
・「小さな政府」は「小さな市場」で成立する。(=夜警国家)現代の日本にそぐわない。市場の巻き起こす問題は国が調整すべき。
・associated democracyの理念=小さなコミュニティに分離して新しい生活スタイルに添うていく自治イメージ(引き篭もりや非行、凶悪犯罪への処方にもなる)
・地域がやるべきことを地域に委ねる(=人の絆)ことで民主主義を再構築すべき。
・平等に未来社会を形成し自分の生活形成への参加をするには分権しかない。

(アカデミックな視点からの「小さな政府批判」と分権化への提言)

●逢坂誠二衆議院議員から

・ニセコ町長だった体験から
・政策決定のprocessから地方が関与すべき
・政策判断においてマーケットメカニズムを偏重している小泉政権の体質批判
・真の民主主義社会は中央集権ではなく富の「民主的配分」がなさえる社会。
・新しい資産を生み出すよりも既存資産の活用を行っていく時代。
・自治と国政の乖離の問題
・来年は40%減の予算編成を強いられる自治体もある。大変に苦労している状態。
・ニセコ図書館の成功例→市民が運用することでカネ以上の価値が生まれている。
(役人は定型的)
・政策決定processへの市民参加の必要性

(逢坂議員の説明は的確でわかりやすい。ニセコという小さなコミュニティでの町長経験という、コンパクトな行政経験と国政での分権論議をつないでいくにおいて的確な人材である印象。安曇氏が会場で急遽設置した専用サイトにもいち早く気がつかれ、まとめに対する修正をセッション終了後直ちに入れてこられ、安曇氏と共に驚いた。)


●増田岩手県知事から


・田野畑村の報告


●会場からの質問に答える。

(会場からはあらかじめ配布した質問用紙による質問をあつめ、それをモデュレータがとりまとめる形式)

・地方分権の受け皿として力不足な自治体も多いのでは?
→受け皿として微弱な団体は多い。範囲を限定してレベルをわけて委譲すればいい。

・霞ヶ関が発想乏しいのはなぜだと思うか?
→官僚出身の増田知事、苦笑。神野教授、教え子に「霞ヶ関」多し。同じく苦笑い。
→歴史にレールが敷かれている時代は官僚の時代。今はハンドルを切る時代。官僚的スタンスでは不向きな時代。(神野)
→how to は長けるがwhyに欠ける(神野)
→政治がビジョンを提示する能力に欠けているのでは?(神野)
→「純血」は多様性への変化に弱い(逢坂)
→(官僚と違い)政治家は選挙の洗礼により目覚める。ポピュリズムではないが背後に支えてくれる者(有権者)が必要。(増田)

最初のセッションであるということもあり、また冒頭のシンクタンク設立の宣言から、いきなり「地方と中央」「分権」の問題に入ったセッションとの関係性を理解するのに時間がかかった。一般にこのセッションでは全体的にプレゼンテーション素材などが準備されておらず配布資料も乏しいので、相当意識を集中して聞かざるを得なく、産業界のプレゼンテーションの手法をもっと取り入れて進行して欲しいと感じた。
諸氏の各地域での実績も、資料配布がされていると聞きやすい。
(ここまで僕はPCを広げていなかったが、資料参照しようと、PCをネットに接続して、逢坂氏や福嶋氏の実績などをリサーチしながらセッションを聞いた。)
そして他のセッションにも言えることだが、全体として「中央と地方」「分権の新しい方向」「地方交付金の問題」などの勉強にはなるが、民主党としての方向性示唆、自民党との差異に関しては感じられず。後にも出るが自民党でもできる改革ではないかと印象。
プラトンとしてどう取り組むのかの姿勢の示唆が欲しいが、それは次のセッションでなされるのだろうと期待。

さっきから僕はネット中継をしているらしい右手のPCを気にしてそれも場所を探そうとしているのだが見当たらず。プラトンのサイトも募集記事がまだそのまま出ている。事前にネットで資料を配布してくれるとセッションの中身もより頭に入るのだが。パネリストにもそれは相当負担をかけるけれどね。

今日のセッションに「分権」「地域のコミュニティ」が大きなポジションを占めるのだということも第1セッションの途中でようやく理解する。今日のシンポジウムでは外交や憲法などについてはほとんど触れられない予感・・。

休憩無しでインターミッションセッションに入る様子。

民主党シンクタンク「プラトン」設立記念シンポジウム---(3)インターミッションセッション~第2セッションへ続く

【参考記事】
●民主党シンクタンク「プラトン」設立記念シンポジウム---(1)

【参考リンク】
開会-シンクタンクはどこに位置するか?:民主党「プラトン」記 (tacker's burrow)
第1セッション-国民を味方にするために:民主党「プラトン」記 (tacker's burrow)


 

【注】

●有限責任中間法人とは

平成14年4月からスタートした比較的新しい形態の法人。中間法人法に根拠を持ち、中間法人は「社員に共通する利益を図ることを目的とし且つ、剰余金を社員に分配することを目的としない社団であり、この法律により設立されたものをいう」と定義されている。       
「社員に共通する利益を図る」とは公益(不特定多数の者の利益)を目的とせず、社員自らの利益を図る目的とされている。ここで意味する利益とは、経済的のみならず精神的な意味も含む。対外的活動によって得た利益(剰余金)を社員に分配することはできない。ただし、中間法人の活動経費等に充てることはできる。

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