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December 13, 2005

民主党シンクタンク「プラトン」設立記念シンポジウム---(3)インターミッションセッション~第2セッション

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■インターミッションセッション 都市間FTA提案

パネリストは
・提案者:黒川勝(横浜JC理事長)
・ナビゲーター:大塚耕平(参議院議員)

とにかく休憩無しで進行されているシンポジウムだが、枠外の「インターミッションセッション:都市間FTA提案」は、民主党の大塚耕平議員をナビゲーターに横浜JCの黒川JC理事長が横浜JCでのローカルマニフェストの実例を紹介するセッションである。配布資料には「横浜JCマニフェスト」(第19回横浜経済人会議)の文字。各地域で独自の「ローカルマニフェスト」を制定することが近来盛んに行われているが、その実例紹介としてここでは横浜JCの「都市間FTA提案」が提示された。FTAとはFREE TRADE AGREEMENT(自由貿易協定)。

要は従来の姉妹都市構想をさらに一歩踏み込み、特定の都市間で都市間自由貿易協定」(都市間FTA)を締結することを提案するというもの。
「WTO(世界貿易機関)のルールの中で実現できる水準を超えた、あるいはカバーされていない分野における連携の強化を図る手段」であると資料にはある。
黒川理事長によれば、例えば横浜と現在姉妹都市関係にある都市(ex.バンクーバー)との間でFTAを締結すれば、相互の企業が互いの支店を設けた場合の関税や法人税などの優遇、都市間貿易協定の締結、両都市間における都市間貿易の活発化、外国人が暮らしやすい環境整備などが構想されている。

ここで日本銀行出身で経済・金融の専門家でもある大塚議員から霞ヶ関等で予想される実務面や法制面でのハードルについて、どのように考えるかという質問が黒川氏に出される。黒川氏は、超えるハードルでの困難があることは認めながらも、最終消費財に限定しての関税廃止などの可能性とこうしたビジョンを自治体や青年会議所が策定することの意義などが説明された。
また大塚議員も、場合によっては議員連盟を作り応援する準備があることなどに触れ、プラトンあるいは民主党としての支持姿勢をアピールした。

しかしながら、現在の説明では印象としてビジョンに留まっている状況しか見えてこず、肝心の法制面での障害と対策などが具体的には説明されなかったので「夢を語る」という次元の印象を受けたことは事実。

特筆すべきなのはむしろ「大塚先生」と呼びかける黒川氏に対し、大塚議員が「民主党ではXXX先生という呼び名は止めてください。党内で一回XXX先生というと小宮山洋子さんに100円払うことになっています」(場内爆笑)と答えたことのほう。

少々脱線すれば前回のブロガー懇談会においても、民主党の議員に対して「XXX先生」と呼びかけるブロガーは皆無であった。申し合わせたわけではないが、皆当然のように「XXXさん」あるいは「XXX議員」と呼びかけていた。これはまあ、当然といえば当然だと思うが世間的には異例かも知れないとおもっていたが、同様の考えを大塚議員が示されたことで少々好印象。

このセッション自体は、(まあ枠外だから・・という考えもあるが)総じて大甘。なごんでましたけどね。ローカルマニフェスト自体は結構な試みではあるが、「若年寄の暇つぶし」・・と言われないように、黒川さんも官僚と戦うつもりで本気で理論武装して現実的な提案を今後していってください。


■第2セッション コミュニティ・ソリューション

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パネリストは
・金子郁容(慶應義塾大学大学院教授・メディア研究科教授)
・石田芳弘(犬山市長)
・井上英之(慶応義塾大学総合政策学部専任講師)
・鈴木寛(参議院議員)

このセッションは非常に活気のあるセッションだった。豊富にスライドを使ってプレゼンテーションがされた。パネラーはやたら元気な金子氏をはじめ、みな個性的でエネルギッシュ。静的な前半の第1セッションに比べて動的な印象。



●鈴木議員から

・コミュニティ・ソリューションの理念の説明。スピード感のある歯切れのいい説明。
・「小さな政府」VS「大きな政府」論争を超えていかなければならない。負担者が求める「小さな政府」。受益者が求める「大きな政府」この対立概念を超える一つの解決がコミュニティ・ソリューション(地域相互扶助とか地域のことは地域で・・というようなこと)
・一概な「民営化」への警鐘。市場原理導入にあたっての課題。
→市場原理を機能させるための社会インフラの手当が重要
→大事なのは情報の共有とリテラシーの向上。
・小さな政府を端的に追及すれば社会の二層化を招き、勝ち組と負け組が発生するのみ。社会全体にモラルハザードと無力感。
・低負担高満足社会をどうやってつくるか。→ボランティアの最大活用
・キーワードは「コミュニティ・ソリューション」&PPP(Public People Partnership)
・信頼の醸成と現場に問題解決のノウハウ蓄積
・三鷹第四小学校の実例紹介(20人の子供に対して市民ボランティアの協力により5名の教師。)→他にもコミュニティ・スクールが全国に広がっている(150校)


安定感があり力強い。さすがというプレゼンテーションである。

●金子教授から

・小さい大きいという表現を超える
・信頼は誰が担保するか。
・民営化の問題は社会の監視コスト増大、罰則の明確化。
・「コミュニティ・ソリューション」は自分の発案といわれているが実はピーター・ドラッガーの論→active commitment/compassion
・1人1人が自分によって変ることが重要→make difference

金子教授はとにかく声が大きく元気がよく、「つかみはOK」の典型のような方。話はあちこちに飛ぶがノリの印象論が多い感じ。しかし場内が一気に活気づくところはさすがカリスマ教授。

●石田犬山市長

・犬山市の事例紹介
→算数と理科の教科書を自分たちで作成
・持続可能な公共バランスが重要
・市民のcommon senseに委ねる。
・数値化できない郷土愛が重要
・「ふるさとはありがたきかな」がインセンティブになる。
・小学校を拠点にする。
・お祭りはよい。


石田市長はとにかく個性的。たびたび場内を爆笑させたが、論理ではない情念(笑)というか暖かい人柄は伝わってくる。「理屈じゃないんです。愛なんです」みたいなヒト(笑)こんな人間的な市長を頂ける犬山市民は幸福かもしれないなどと考えましたよ。


●井上英之講師

・ソーシャルキャピタルの視点から、ありあまるほどのスライド素材で「ソーシャルベンチャー」支援活動報告。
・かものはしプロジェクト
・STYLE2000プロジェクト紹介

ジーパンで登場。若く気鋭の俊才という印象。こういう人は身近に感じる。後から懇談会で挨拶したが意外と声は甘め(笑)。今日のメンバーでは出色の存在だったが時間がなく、ありあまるほどの引き出しからのお話を聞ききれなかったのが残念。もっと話を聞いて見たいと思わせる人

●質疑応答

#実は私BigBan。このあたりで「ネット中継」にこだわって探し始めたり、ちょっと集中の糸が切れ始めて後半の質疑応答に注意力がついていかず。興味ある質疑が展開されたがこのあたりちょっと記録できず。安曇さんやAaさんの記録を参照して欲しい。


財政緊縮下で地方の多くのサービスが切り捨てられていく現状の自民党=霞ヶ関路線に対抗し、新しいボランティア経済の仕組みを提案し、低負担高満足社会を提案するという試み。本日のシンポジウムの肝である。社会のあるべき像の提示として説得力があり考えさせられる部分が多かった。あるいは我々「ブロガー」も都市における「情報ボランティア」として、「コミュニティ・ソリューション」に期せずして組み込まれてしまっているのかもしれない。
キーワード流にまとめれば、競争社会→共生社会 競争社会→共創社会 というところかと一人うなずく。(いやだいやだ元広告屋→オレ) 
従来我々が培われてきた「経済的競争意識による経済」と「ボランティア経済」は、相当にその位相を異にする。このバランスを新時代に向けてどうとっていくか。
また「共に生きる社会」は優しい社会かもしれないが、反面相互に干渉せざるを得ない息苦しい社会でもある。古き日本の村落共同体の再構築という面もある。一方で「個の自立」とのバランスをどうとっていくかということも重要なのではないかと考えた。

また、これは民主党の弱点であるのは明確であるから明記するが、情報の共有の重要さをしきりに言いながら、そしてブロガーへのある程度の歩み寄りを見せながら、情報の電子的共有の重要さを説いたパネラーが皆無。これは残念であった。「コミュニティ・ソリューション」の確立において、低コストでボランティアードな市民貢献に、ネット社会における情報共有の形態は研究に値すべき。この流れでブロガー枠があるんでしょう?そのあたりに微々たるところでもいいから触れて欲しかった。Aaさんが言うように、ある意味で構想の核になるパーツとして慇懃に招待されつつも、まだ遠巻きに「珍獣扱い」されている私たち。まあそのうち慣れるかな。互いに。

それになぜに民主党でなければならないか。そこはやはり不明確なまま後段へ。

民主党シンクタンク「プラトン」設立記念シンポジウム---(4)クロージングセッション:民主党シンクタンクが目ざすもの へ続く

【参考記事】
民主党シンクタンク「プラトン」設立記念シンポジウム---(1)
●民主党シンクタンク「プラトン」設立記念シンポジウム---(2)開会~第1セッション


【参考リンク】
●中間セッション-民間(地方)から中央へ:民主党「プラトン」記(tracker's burrow)
●第2セッション-コミュニティソリューション:民主党「プラトン」記(tracker's burrow)

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