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December 08, 2005

僕らは静かに消えていく

というのは、山崎まさよしのナンバーだけれど、ここで消えていくものは恋でも、あなたや私の命でも存在でもない。お父さんの今年のボーナスでもない。

「ブロガー」という属性というのはいったい何だろうとこのごろずっと考え続けてるのである(「僕はいつブロガーなどという謎の生き物になったのだろう」)。例えば、このシンポジウムで「ブロガー枠」というようなものを目にすると、つくづく何なんだ?と思う。
確かにこの間、民主党には「ブロガー懇親会」の名のもとに行ってきたわけであり、いまさら何を言っているのかと思われるかもしれないが、「ブロガー」が「ブロガー」として存在価値のようなものを認められているのは、ブログをやる人間がまだ少ないからである。

ブログブームだの何だのと言ったって、ほとんどの人間はブログのことなど考えて生きていない。勢い、たまたま「ブログなんてものに夜昼無くうつつを抜かし、アルファがどうのガンモがどうの」などと言っている一連の人々が(あーそうだよ、僕もその端っこかもしれん)「ブロガー」などと呼ばれ、あたかもそこに何か一般の人間とは異なる属性があるかのごとく振る舞い、あるいは扱われている。しかし、そもそもブログをする人がもっと増えてくれば、社会はブロガーだらけになるのであり、ブロガーだらけの社会では属性としての「ブロガー」は逆説的に言えば、消えていくのである。属性としての存在理由を失うからである。過去にも多くのものがそうやって消えて行った。「テレワーカー」だとか「タイピスト」とか(いやこれは違う)「SOHO」なんてずいぶん国は力を入れていたけれど、いまや瀕死の概念だ。なぜか。自宅を仕事場にしてネットワークやパソコンを駆使する「SOHOワーカー」なんてものが普遍化して当たり前になってしまい、属性を規定すること自体に意味がなくなったからだ。僕は早晩、「ブロガー」も同じ運命を辿ると思う。ブログが普遍化すればするほど、属性としての「ブロガー」は消えていく運命にあるのだ。

「ブロガー枠」なんていうのは、その最たるものであり、もちろん民主党さんにしてみれば「この一歩は小さいが民主党にとっては大きな一歩である」のだけれど、頑張ってるなとは思うけれど、考えて見ればずいぶんとおかしな話だ。

まず政党が「ブロガー」と「市民」を分けて遇しているのも、新規性は評価するがそう長く持ちこたえるやり方ではない。僕もあなたも生活者であり市民であり、ブログを持って発信していることで一般の生活感覚から遊離するわけでもなんでもない。政策への要求も大きく変るとは思えない。「ブロガー」と「一般市民」には、都市と地方の政治への要求に差が無くなってきているということよりも、もっと曖昧な差しかないのであり、政治に対するスタンスにも、それほど大きな特徴があるとは、思えないのである。「たまたま」ブログ「も」やっている一般市民であり、その同じ人が「たまたま」編集者であったりエンジニアであったり、犯罪者であったり、変態であったり(?)するのである。人格者であったりもするだろうがどうしようもない屑かもしれない。発信力があるかもしれないという意味では利用価値はあるだろうが、その程度のことである。

で、民主党のシンポジウムである。そもそもこの「5名のブロガー枠」というのは、会場にLANの口が5つしかないので、そう決まったという説がもっぱらである。(僕が調べたところでは4つしかないように思うのだが違うのか知らん)ところが、これも誰かが指摘しているが会場には無線LANもあるようだ。だから本当のところ、このLAN口の数なんてあまり関係がないのである。
さらに、である。そもそもR30さんじゃあるまいし(笑)、せっかく出席したその会場で、嵐のようなタイピングで、、速さを勝負にネットに一刻を争って速報記事をあげるような性質のシンポジウムでもあるまい。何たって今、前原党首が外遊中だし(!)ってそれは関係ないか。通常は良心的な「ブロガー」であれば、家に帰ってからゆっくりとエントリーを上げるだろう。そう考えれば何も「ブロガー枠」なんて制限する必要もなければ、そういう設定をすること自体もおかしなことになる。もっとも民主党ではこの「ブロガー枠」の人たちとは後日懇談の会を設けると言っているから、それを意識したのかもしれないが、ブログを発信してくれる人なんて、5名どころか10名だって15名だっていたって良いんだから、この後日の懇親会への出席者を決める時点で絞り込めばいい話で、やっぱり何も「ブロガー枠」なんて事前に決める必要はなかったんじゃないかな。

と言いながらこのブロガー枠に申し込んでいる奴がいる。誰だ。ここにいる。えっ誰?誰?(爆)

実は数日前に、民主党の議員さんから先日の懇談会に出席したメンバー全員宛に、席は用意しますよという暖かい招待メールをいただいたのだけれど、その中で申込者が既にいると、ばらされてしまった。だから、幻のような「ブロガー枠」に申し込んでいる奴が、何をごたごた言っているのかと思うかもしれないが、僕は昔から募集をかけているものにはつい、申し込んでしまうという悲しい積極性があるのである。(笑)とほほ。

それにこうも考えているし

自民党のブロガー会見(2)-------やっぱり呼ばれてから行くだけでは駄目だろう。

だが一方で思う。そもそも、こういったら悪いが、民主党のシンポジウムは、浜崎あゆみのコンサートではないんだから、出席したかったら、ブロガー枠ではなく、皆一般として応募すればいいのである。めったにすぐ満員になるような混み具合になるとは思えない。前原さんも来ないし(って別に嫌味じゃないぜ)で、おもむろに現場でPCを取り出し、「期待されるブロガー像」を振舞うもよし、そ知らぬ顔でメモでもとっておいて、自宅に帰ってから記事にすればいい。それで全然OKだ。そこまで先を読んで応募したんだからねって、誰に言い訳しているんだ。お前は。

事後の懇談会だって、行きたいなら行きたいと申し込めばいい。ブロガー枠に入ろうが入るまいが、本質はそういうことではないはずだ。パソコンを抱えて現場でうろうろすることにより、「先進的な政党」に生まれ変わろうとする民主党のイメージ戦略に協力するのもやぶさかではないが、より大切なことは他にあるはずで、この国の政治の一端に、生きている私たちが僕たちが、どんな場所でどんな形で顔を突っ込むのかという方法論の問題だ。投票以外に政党と接する機会がなかなかないのも事実であるが、目を凝らせば議員の国会報告会や公聴会など、一般であっても参加できる機会はある。要はモチベーションがあるかどうかだと思うのだ。こういう場面に接点を持とうとするかどうかの。持ちたい奴はあらゆる機会を取り上げて持てばいい。そうでない人は無理することはない。で、これは散々論議されている「ネットジャーナリズムとは」みたいな議論とも異なる。そういうことではなく、学校で教えているような言葉で言えば、市民の政治参加形態の今日的バリエーションの問題なのだと思っている。

もちろん「ブロガー」という「泡のようにつかの間の」属性を利用するのも、それが有利ならありだとは思うよ。どんな形でもいいんだ。入り口は。この時代の中で「そこ」に顔を突っ込んでいく気持ちがあるか、動機があるか、ないかだ。僕はそう思う。
「ブロガー枠」は抽選というこれまた大胆なオペレーションだけれど、まあ、LANの口数などに僕らの想像力は縛られないでいきましょう。(抽選の結果は明日決まるそうだ。)

こんな属性は時代とともに消えていく儚いものだが、消えないものもあるはずだ。そこで何かが変るなら変る。かもしれない。要はブロガー枠とか一般枠なんて気にしないで、行きたい人はどんどん行って、ブログで発信するならがんがんすればいい。そういうことだ。


 

【参考リンク】

●民主党シンポジウムに行きませんか? -人柱募集中-  (tracker's burrow)
●民主党のシンポジウムに参加します (安曇信太郎の「イヤならやめろ!」 )
●トラックバックセンター「民主党シンクタンク「プラトン」設立記念シンポジウム」

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Comments

民主党からしてみれば、「インターネットで話題にしてもらえれば嬉しいけど、何もしなければ無視されるかもしれない」「ブロガー枠を設けた場合、殺到するかまったくゼロか予想がつかない」というところじゃないでしょうか?
5人というのは、「3人ぐらいの応募でもかき集めれば5人ぐらいは何とかなるかも」とか「50人とか無制限とか言って、数人の応募だったらカッコつかない」といった考えがあるのかもしれません。
参加して何を書くかは参加者の"自由”なわけで、その点では「おそるおそる踏み出した第一歩」とも言えると思います。
こんな機会はそうそうあるわけではないので、都合つけられて少しでも「見てみよう」という気持ちさえあればいくべきだと思います。

というわけで、私は参加いたします。
どうぞ、よろしく。

安曇さん。ご無沙汰しています。その節はどうも。結局無線LANに先方も気がついた(?)みたいで、今日来た抽選結果通知によれば、人数の制限は緩やかになっているような様子ですね。でもブロガー枠に入ってしまったみたい・・それじゃあ、ご期待に沿ってパソ持って行かないといけないのかな・・などと下らないことで悩む奴が若干1名・・。笑 ではでは。

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