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February 01, 2006

ライブドア訴訟が弁護士事務所のマイブームになるのか?

こういう表現で募集をかけられてしまうと、何だかなあという思いが禁じえないのだけれど、ライブドア株主に損害賠償請求を呼びかけている弁護士事務所がある。

ライブドアが有価証券報告書に虚偽したことにより損害を受けた方の相談が急増し、損害賠償請求することになりました。
損害を受けた方、事務所に相談にいらしてください。
相談は無料です。
集団で訴訟提起する予定ですので、一人一人で訴訟するより効率がよいと思います。
第一陣として先着200名様限定とさせていただきます。(弁護士法人ITJ法律事務所 ライブドア株で損をした人、損害賠償請求しましょう

まるで特価キャンペーンのノリであり、弁護士さんも、今回の22万人という桁外れの株主に対して千載一遇のビジネスチャンスなのかと、夜中にお茶を飲みながらしみじみ考えてしまうわけだけれど、この事務所によれば裁判所費用は2万円、着手金5万円、報酬金回収額の15%のAプランと、着手金は無しでその代わり報酬が回収の20%という2つのプランから選択できるのだそうだ。

訴訟の根拠は「証券取引法21条の2に規定されている損害賠償責任の追及を考えて」いるのだそうで、

問題とされる証券取引法の内容
証券取引法21条の2は、以下のような規定をしています。
すなわち、①発行会社の無過失責任(同条1項)と、②損害額及び因果関係の推定(同条2項)であります。順にご説明致します。

1 発行会社の無過失責任について
      有価証券報告書等に虚偽の記載をした会社は、これらの書類が縦覧に供されている間に当該会社の有価証券(株式等)を市場において取得した者に対して、その損害を賠償する責任があると規定しています。

2 損害額及び因果関係の推定について
    (1) 損害額は、「公表日前1ヶ月間の市場価額の平均額」から「公表日後1ヶ月間の市場価額の平均額」した額(※)であると推定されます。
※平均額を「減じた額」の誤記か?
但し、「取得価額」から「損害賠償請求時の市場価額」を控除した額が上限とされます。
    (2) このような推定がされるためには、貴殿が、虚偽記載の事実が公表された日の前1年以内に当該有価証券を取得し、公表日においても引き続き所有していることが必要となります。
            なお、「公表」というのは、ライブドアが、訂正報告書等を公式に開示するか、または、記者会見等によって、周知させることを言います。

要は虚偽記載に基づいて「だまされて」株式を購入した株主は、ライブドアに対して損害賠償を要求できるという解釈である。ここで少し試算をしてみた。
ライブドアの発行株数は10億4915万株。株主数は約22万超と言われている。浮動株単元数(特定株主を除いた浮動株比率を「発行済株式単元数」にかけたもの)は5億5049万口。いずれも東証トップの数字である。

一方ライブドアの株価は昨年年初来最高値で昨年12/20に794円をつけている。現在の株価は107円(1/31終値)。仮にライブドア株を500円程度で購入した株主が107円で手放さざるを得なかったとすれば、1株あたりの損害額はおよそ400円。この損害額を仮に基準として浮動株主のうちのおよそ50%程度が訴訟に参加し、損害賠償を求め、要求額の60%が認められたという試算を行うと、400円X5億5049万X50%X60%で、およそ740億円となる。実際には非浮動株主、つまり組織株主からの訴訟も予想されるので、この分を含めればライブドアは、少なくとも1000億円程度の損害賠償をこの時点でリスクとして持っているということになる。現在のライブドアの純資産は1800億円程度と言われているが、このうち半分強が訴訟リスクで飛ぶ可能性があるということになる。

もっともisologueなどでは、関連会社関連の決算も含めて粉飾の疑いがあり、この1800億円の純資産もそのまま信頼できる値ではないと指摘されており、これに準じた認識を示しているところが多いので、そういう観点ではこの時点でライブドアの資産的価値はほとんどゼロに近くなっていると言える。

もちろん、黒字を出している連結内会社もあると考えられているので(これも決算の数字が正しければであるが)それらを切り売りすれば別であろうが、ライブドアグループがライブドアとして存続できる可能性はそのブランド力の失墜も含めて、この数字を見ただけでも先行きの見通しが暗そうである。

【参考リンク】
ライブドアの価値はどのくらいあるのか?(単体編)(isologue)

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