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September 26, 2006

花魁、そりゃァあんまり袖なかろうぜ---「籠釣瓶花街酔醒」

Kabuki

人に薦められて、歌舞伎座9月公演「籠釣瓶花街酔醒」(かごつるべさとのえいざめ)を観て来た。能はよく観るけれど、歌舞伎は本当に久しぶり。何年ぶりかの歌舞伎座(何十年?)

一幕見席は1100円(安い)で、17:45から発売。予想していたことではあるのだけれど、着いたときには長蛇の列で、立ち見になってしまったが、2時間、苦にならず。
今更だけど、歌舞伎座には沢山の外国の人が観にくるんだねー。一幕見席という性格上、冷やかし(?)っぽい人も多数。で、最初は「Ohーーーーー」とか言っているけれど、挫折して去る人も多し。英語表示はもっと多いほうがいい。

一幕見席は4階なので、花道は見えず。悔しい。花道近くに座っている人が上級市民のように思えた。

「籠釣瓶花街酔醒」

佐野次郎左衛門   吉右衛門
八ツ橋  福助
立花屋女房おきつ  東蔵
下男治六  歌昇
七越  高麗蔵
釣鐘権八  芦燕
九重  芝雀
繁山栄之丞  梅玉
立花屋長兵衛  幸四郎
話題とみどころ
 江戸のみやげ話にと、軽い気持ちで下男の治六(歌昇)と吉原を訪れた下野の絹商人、佐野次郎左衛門(吉右衛門)は、今をときめく傾城八ツ橋(福助)の花魁道中に行き会い、八ツ橋にひと目惚れしてしまいます。以後その座敷に通いつめ、身請け話もまとまろうとしていましたが、八ツ橋の情夫栄之丞(梅玉)の横やりが入り、突然八ツ橋から愛想づかしをされてしまいます。ショックを隠せぬ次郎左衛門は、いったんは故郷へ戻りますが、数ヶ月後に上京。水ももらさぬ名刀籠釣瓶で、八ツ橋を斬り殺します。謹厳実直な男が、美女の微笑みひとつで、人生を狂わせてゆく悲劇。胡弓の悲しげな響きにのせた次郎左衛門の「花魁、そりゃあんまり袖なかろうぜ」など、名せりふ名場面に事欠かない、初代吉右衛門の代表作。定評ある吉右衛門の次郎左衛門に、幸四郎が引手茶屋立花屋の主人長兵衛役で登場するのも楽しみです。

(歌舞伎座ホームページより)

吉右衛門・佐野次郎左衛門と八ツ橋の出会いのシーンは、背筋がぞくっとした。止まる姿が言いようもなく美しい。ぴたり。
聞かされてはいたけれど、花魁・八ツ橋の愛想つかし「兵庫屋広間縁切りの場」。やっぱり泣けたなあ。自分がふられているみたいだった。(月並み)

一体八ツ橋の心はどこにあったのか。どこにもなかったのか。間夫(まぶ)だと言っても、栄之丞にそれほど愛情があるとも思えない。次郎左衛門にも、愛着はあれども、それも愛情ではないようにも思える。
そもそも、次郎左衛門は、リッチなんだから、栄之丞の差し出した証文なんて、どないでもできただろうに。満座の前で恥を欠かせなくても、次郎左衛門は、引っ込んだだろうに。

なぜなぜなぜ。若者にはわからないことだらけ(嘘)


そして次郎左衛門、未練の名台詞。

花魁、そりゃァあんまり袖なかろうぜ。夜毎に変わる枕の数、浮川竹の勤めの身では、昨日にまさる今日の花と、心変りがしたかは知らぬが、もう表向き今夜にも、身請けのことを取り決めようと、ゆうべも宿で寝もやらず、秋の夜長を待ちかねて、菊見がてらに廓《さと》の露、濡れてみたさに来てみれば、案に相違の愛想尽かし。そりゃもう田舎者のその上に、ふた目と見られぬわしゆえに、断られても仕方がないが、何故初手《しょて》から言っては下されぬ。江戸へ出るたび吉原で、佐野の誰とか噂をされ、二階へくれば朋輩の、花魁方や禿にまで、言われるようになってから、指をくわえて引っ込まりょうか。そこの道理を考えて、察してくれてもよいではないか。

そして最大の驚きは数ヶ月立ってから、八ツ橋に妖刀・籠釣瓶で復讐を遂げる、次郎左衛門の不思議な間(ま)。謎。故郷に帰ってから、少しずつ壊れていったんだろうか。善人の崩壊は徐々にやってくるのか。されば、どれほどに、ぐにゃりと壊れていったのだろうか。怖い。

どこまでかは、八ツ橋を許していたんだろうか。あるいは、どこから許せなくなったんだろうか。

なぜなぜなぜ。若者にはわからないことだらけ(嘘)

まるでカフカの不条理劇を見るような思いもあった。後、全く関係ないけれど、Enrico  Carusoは、この舞台にも似合うように思いましたよ。どうだろう?

わあ、素人な感想だ。されど人生は不可解。舞台は深い。

明日まで。急げ。

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