SNS

My Photo

BooksBooks

無料ブログはココログ

« オーマイニュースの編集長講評に思う。---「2ちゃんねらーという輩」とは一体誰なのか。 | Main | 堀江貴文の「サンデープロジェクト」出演について »

November 27, 2006

「ことのは騒動」と「オーマイニュース」(これは少し)について佐々木俊尚さんと話した。

今日、佐々木俊尚さんと新宿の某ホテルのラウンジで2時間ばかり話をすることができた。

オーマイニュースのシンポジウムの後にパネラーの佐々木さんに話しかけたことは以前に書いたのだけれど、当時の事情を言えば、松永さんの状況が僕の側では殆どわからなかったという事情があった。mixiには病院食の写真が「淡々と」上がっているということは聞いていたし、御堂岡氏のエントリーも確かあのころはあがり始めていたけれど、さいこたんのエントリーが松永さんのものではないかとすら思っていたような、遠い遠い昔の話である。

佐々木さんに、シンポジウムの後で、立ち話ではあったが聞いたところでは、まもなく松永さんが退院されるらしいということ。そしていつか落ち着いたところで、話をしたいと言ってくれた。こちらでも情報が欲しかったので、「では近いうちに」と言って別れた。

その後松永さんが退院したり、さいこたんの告白があったり、あんなことやこんなことがあって日が経ち、互いに連絡をとる機会を失していたのだけれど、10日ほど前に、思いがけず連絡をいただき、会いましょうと声を掛けていただいた。で、今日お会いすることにした次第。2時間ほどいろいろな話をした。
佐々木さんと言えば、今はオーマイのほうが相当なことになっていて、話の半分ほどはオーマイの現状とか、鳥越さん困りましたねみたいな話になってしまったのだが

感心したのは、佐々木さんが、「オーマイ」だけではなくて、「ことのは騒動」のことも、非常に丹念にネットの情報を追っておられたことだ。直前に書いた私のオーマイのエントリーはもちろんのこと、ことのはに関する最近の細かい動きもほぼ把握しておられ、ぶくまもしっかり目を通しておられたのには、ほぼ同世代(大学も一緒だ。学科も)の私としても驚いた・・っていうのも変な話だが感心した。こういう性質というのは、「古いタイプのジャーナリスト」(苦笑)と仕事をしていくのは大変だろうなあと人事ながら思わされる。

で、話を戻す。

佐々木さんが来るまでの間、昔書いた佐々木氏に関する自分のエントリーをノートパソコンで読み返していたのだが、「俺はこんなことを書いていたのか」と改めて驚くような記事もあり、中には相当失礼なものもあったので、佐々木さんには失礼な箇所はお詫びした。

佐々木さんとしては、どうも「連邦軍」と呼ばれるメンバーの言い分というか、何を考えているのかとか、そういうあたりを私から聞くことに関心があったようだ。

元来、はっきり言って「連邦軍」などというものは、形而上学的には(?)存在しない。あれは鮫島氏のちょっとした遊び心から始まった言葉で、一人歩きしはじめたことの功罪は、おそらく鮫ちゃんも自覚されているだろう。大黒鮫などといわれるが、3人が相談したり、計画を立てて体系的に何かをしようとしているわけでもなんでもない。もちろんけろやん。やエレニさんもね。我々はみんな別の人間である。シンプルな話。

佐々木さんが気にしていたのは、それらのメンバーのあれこれもさることながら、正体がつかめない完全匿名の「ノイズ」(佐々木さんの表現)の存在だ。実際、誰ともわからぬ人間が、警察にスポンタさんや泉さん、佐々木さんのことをオウムの指名手配犯に重ねて「密告」し、実際にスポンタさんのところには刑事が現れ、佐々木さんの留守電には警察からメッセージが入った。

#このことは佐々木さんとの笑い話になったが。留守電以来、連絡はないそうだ。元々毎日新聞時代から氏をご存知の方は警察には沢山おられるので、とのこと。そりゃあそうだよね。

ともあれ、けろやん。がどうの、黒鮫がどうのと言っている次元を超えて、正体不明の「動き」=ノイズがあるのがネットの世界。それは今までのところ、「ことのは」に関わった双方にとって、あまり良い結果を生んでいない。というより不幸な結果になっている。私としては、「2ちゃんねらー」呼ばわりして、多くの言論を一絡げにした鳥越論には絶対反対だけれど、2ちゃんの構造的欠陥というのは確かにある。そのことが、余計に「把握できない悪意」の責任を難しくしているという話をした。

「ことのは」に関しては、佐々木さんも細部を把握しておられない部分も、私からみてあったので、経緯も説明した。初期のころ、早くに互いが顔を合わせていれば問題はもっと早く瓦解していたのではないかという見方がある一方、当時の自分としては「密室政治」に通じるようなことを、できるだけ廃したいという思いもあり、そのときの気持ちもお話した。
佐々木さんと一致したのは、今日のこの2人の対談ですら、どうやってネットに戻すかが難しいということ。最近のオーマイに関わる言論にも見られるように、彼は「集合知」を信じておられる。できる限り全てを公共に図っていこうという立場は私と近い。しかし、それでも尚、「リアル」と「ネット」を繋いでいく試みは難しい。全てを書けば、相手との信頼関係を損ねる。逆に作為を凝らせば、馴れ合い、密室談合の謗りを受ける。

#ちなみに、別れ際に佐々木さんに本日の会合について書いていいのか、場合によってはブログアップの前に原稿をお送りしようかと言ったところ、全く問題がないので、どうぞ書いてくださいという言葉をもらった。このあたりの思い切りの良さは、良くも悪くも現在の佐々木さんの言論の立ち位置を象徴していると思う。

たとえ合意してネットに戻した話に関しても、第三者から無責任で論外な中傷(事実と異なるデマ)が流された場合、現在のシステムではそれを担保できない。開示者請求も2ちゃんの場合、現実的には限界を迎えている。その担保できない「限界性」に配慮しすぎれば、何も発信できないということになる。そのジレンマの中で、「ことのは騒動」があったというのが、私の体感でもあるし、「オーマイ」での佐々木さんの立場でもあると思う。(と並列することはおこがましいかもしれないが)佐々木さんは私よりももっと構造的にこの問題に関心をもっているようだが。つまり1ケースとしての「ことのは」の有意性である。
これから、公職選挙法上ネットが実質的な解禁を迎える中にあって、「ことのは騒動」の中に、問題は凝縮された形で表象されているのではないか、ともおっしゃったが、ここは同意である。また佐々木氏がおそらく「反対陣営」に属すると思われる私の話を「公平を期するために」多忙な中(笑・・)聞きにいらしたことは、有意義であるし率直に敬意を表したいと思う。

だが、やはり立場の違いも感じられた。氏は「ことのは騒動」を主として「脱会した信者に対する社会的視点」の問題として考えている。私に関しては、その視点を否定するものではないが、「社会の危機管理」を頭から外すことができない。そう思うに至った経緯のほんの一部は、お伝えした。つまりオウムに関する警戒心の深刻度(氏が楽観的だという意味ではないが)の違い。

「ことのは」において、なぜ「ジャーナリスト」への不信感があれほど強かったのかについても、率直な見方をお伝えした。佐々木さんが自覚しているよりも、あるいは佐々木さんや湯川さんが自覚しているよりも「ジャーナリスト」への期待は今尚大きい。もちろんその「期待」がジャーナリスト個人のキャパシティというか、取材の力の限界に抵触している矛盾は沢山ある。それは踏まえた上でも、松永インタビューの前に、佐々木さん自身が事実を事実としてもっと把握すべきであったという言葉もいただいた。

どうぞ書いてくださいという言葉をそのまま受け取って、概ねの雰囲気を記した。うまい文章ではないかもしれないが、「空気」を受け取ってもらえればと思う。私がいい加減なことをここに書いた場合、佐々木さんのことだから、その数十倍のパワーで反論をアップされるだろうから、心配ないですねと冗談交じりに話したが、ニュアンスが違うところがあれば、どうぞ佐々木さん、反論してください。そのやりとりを是認するところ。それがおそらくオーマイの編集部に満ちている「空気」とは違うのだろうし、その空気を是認している限り、ある種の共通基盤は持てるだろう。ネットがフラットな言論世界に近づいていくことに、氏は期待を持っておられると思うが、あのフラットな世界があるいは戦いに満ちていても、ごまかした平和よりは優れているのである。それを信じることができるのであれば、未来はあると思いたい。(安直な楽観主義は避けたいけれど。)

これくらいの年齢にありがちな「落としどころ」も互いに一致することはなく、また機会があればお会いしましょうという言葉で、ひとまずはお別れした。何事もまとまった成果が出たということはないが、おそらくこういうことの繰り返しなのだろう。何事も。

空気は満ちてきている。

付)
「ことのは騒動」に関するコメントは、「AnotherB」でのみ受け付けると以前に書いたが、このエントリーはBigBangで行うほうが適切であると思ったので、こちらにアップする。「この記事=佐々木さんとの対話」に関するコメントについては、限定的にここで受け付けようと思う。何かあれば、こちらに書いてください。「ことのは」全体の問題であれば、AnotherBで行いたいので、ご理解いただきたい。

« オーマイニュースの編集長講評に思う。---「2ちゃんねらーという輩」とは一体誰なのか。 | Main | 堀江貴文の「サンデープロジェクト」出演について »

Comments

対応がぶれてすみませんが、コメントは、AnotherBに移動させていただきました。そちらでお願いします。この記事のコメントは閉めさせていただきます。

http://d.hatena.ne.jp/BigBang/20061128/p1

The comments to this entry are closed.

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/28156/12848743

Listed below are links to weblogs that reference 「ことのは騒動」と「オーマイニュース」(これは少し)について佐々木俊尚さんと話した。:

» 和ブログ傘 [シークレットサービス]
公式に 今日の朝刊 シークレットサービス 労働党 [Read More]

» 佐々木俊尚とロード・オブザ・リング [London bridge]
『ウェブ2.0は夢か現実か?―テレビ・新聞を呑み込むネットの破壊力』 佐々木俊尚著 宝島社新書 http://www.amazon.co.jp/gp/product/479665416X/sr=8-2/qid=1164634794/ref=sr_1_2/503-9814766-4845507?ie=UTF8&s=books [Read More]

« オーマイニュースの編集長講評に思う。---「2ちゃんねらーという輩」とは一体誰なのか。 | Main | 堀江貴文の「サンデープロジェクト」出演について »

-