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November 01, 2006

ソフトバンク問題・あれ、こんなところに阿多さんが-----携帯電話市場に住む魔物

今日になって、ソフトバンクからの転出がトラブルの主原因になっていたことを、ソフトバンクは正式に認め、その数が2万減であることを明らかにした。ドコモとKDDIの「剣幕」に推された形。やはり初動であたかも自社に転入顧客が殺到してきているような「印象操作」をしたのはよろしくなかった。

【続報】ソフトバンクのシステム障害,MNPの転出処理が原因(ITpro)  

10月30日,ソフトバンクモバイルは28日,29日と続いたモバイル番号ポータビリティに関する申し込み業務の停止について,当初の原因は「ポートアウト」,つまりソフトバンクモバイルから他社への転出処理だったことを明らかにした。  ただし転入数と転出数については公表しなかった。孫正義・代表執行役社長(写真)は「24日と25日の2日間は事実上(新料金プランである)ゴールドプランの発売はしていない。26日以降の本格的な発売」であるとし,その後のMNPシステム停止などもあり「イレギュラーな形になっている」と説明。数値についての発表は控えた。なお,KDDIはMNP開始1週間で8万純増,ドコモは29日時点で6万純減であることを公表しており,ソフトバンクモバイルはおおよそ2万の純減と推定できる

ところでこの記事で懐かしい人のお名前を目にした。

阿多専務執行役は,MNPの転出処理が遅くなった原因として家族割引の契約者の例を挙げた。家族割引の「主回線」の契約者が解約した場合,「副回線」が「主回線」に“昇格”する。その後元々副回線だった契約者の解約処理が発生した場合,「副が主に変わっているので(自社の業務システムと実際に送られてくる契約者データの情報に異なる点があり),手間取った」(阿多専務執行役)。今後の対応として,「主副は,実際の請求時にステータスがはっきりすればよい」(同)とし,料金請求時に対応することとした。

おわかりになるだろうか。元マイクロソフト日本法人の代表取締役であった、阿多親市氏である(現ソフトバンク・専務執行役情報システム・CS統括本部長兼カスタマーサービス本部長)。

あれ。阿多さんはソフトバンクに行かれたのだったか。知らなかった。調べてみると、2003年の6月にマイクロソフト日本法人の社長を辞された後、すぐにソフトバンクBBに入社されていたのだった。ご存知でしたか。そうですか。

阿多元マイクロソフト社長が、ソフトバンクBB入り。「孫社長の大義に共鳴し」取締役に

阿多さんという人は、日本マイクロソフトの歴代経営者の中でも、古川さんや成毛さんに比べて地味な印象のある方だが、僕にとっては恩人である。確か阿多さんはまだマイクロソフトの販促部長をしておられたと記憶しているが、Windows95の上陸直前、1994年前後に販促の仕事でお世話になった。というか食わせてもらった。あちらはおそらく覚えておられないであろうが、独立したばかりの私には願ってもないクライアントだった。

マイクロソフトという会社がまだ一般的に日本では認知されていなかったころで、オフィスも笹塚の地味なビルだったのだが、阿多さんは確か販売促進のプロとしてアイワから入社され、Windows95上陸という大きな節目の中で、マイクロソフト日本法人の初期の足回りを支えた立役者である。

その功によりついに社長にまでなられたのだが、Windows95の上陸という一大マイクロソフトブームが吹く中で、次第にマイクロソフトとの縁は遠くなった。

気がつけば、恩をすっかり忘れ、それどころか立派なアンチマイクロソフト。おまけにソフトバンクのことも勝手なことを言って評しているが、この記事で阿多さんが「頭を下げて」おられる様子を見て何やら神妙な気持ちにもなった。


しかしそれはともかく、阿多さんほどの販促のプロ中のプロがおられながら、今回のソフトバンクの失態はどうしたことだったのだろうか。今日、公取委が調査を行ったというニュースが流れたが、通常であれば、販促の責任者のみならず、何よりも広告代理店が、あの訴求方法の危うさには本能的に気がつくはずである。それも素通ししてしまうほどの、孫CEOの独走だったのか、あるいは代理店サイドもそうした「本能」が弱くなっているのか。

マイクロソフトという会社も、周知の通り相当に強引な手法で成長してきた会社であるが、こうした類の「失態」を演じたことは記憶の限り、少なくとも日本市場においては、ない。強い商品を持つ会社の戒めとして、他社にも劣らぬほど、そうしたところに綻びを見せぬよう、早くから社内には隙がなかったように記憶している。

ソフトバンクが、今猛烈に「チャレンジャブル」であることは、孫氏の今までの戦略を見れば、理解できないことではないのだが、あるいは携帯電話という商品は、広告にしろ、販促にしろ、経営戦略にしろ、従来の蓄積が役に立たない「魔物」が住んでいるのかもしれない。あるいはその魔物が十分な経験を持つはずの人の心にも「魔」をもたらしたか。いや組織的カタストロフィか。

おそらく今苦悩しておられるであろう、阿多さんの姿を見ながらそんなことを思った。

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Comments

×成家 ○成毛 かと。

おお、そうです。ご指摘感謝。直しておきます。

こんちは。
今週の週刊文春に、
ソフトバンクはいかんよ!
という主旨の記事ありましたよ。
そこから、陰謀論が展開できそうな話でした。

古いですが、
古いけれど価値あると思うけど、
10/26付日経金融新聞のコラムに、
証券アナリスト(ML,MS)のSB見通しが書かれていて、
いま、読んでみると、ハヤヤヤン!って思うところがありました。

こんばんは。その文春、僕も今日買って読みましたよ。ライブドア事件の時にはソフトバンクが大人に見えたんだけどなあ。北尾さんも出て行っちゃったし、何だか今回のことで子供返りしてしまった感じです。
日経金融新聞なんて読むの?もすかして、そう見えても(笑)けろやん金融関係かしらん。

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