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March 10, 2007

デジタルカメラへの長い道のりをぐだぐだと。

今日はあまり書かなかったカメラの話。

大学を出て最初に就いた職種がスタジオマンという僕は、スタジオでアシスタントをしながら、ブツ撮りの技術を徹底して教え込まれた。当時のスタジオマン、それも新米の仕事はどんなことかというと、まずは掃除とブツ(撮影物)の運び込み、セッティングと磨き。セットの解体と組み立て。後片付けと掃除。となっていて、ライティングや露出、フィルムの詰め替えなどという「高等技術」に手を出させてもらうには、ざっと1年近くはかかる。それまでは、カメラの近くに寄ることも許されない。

数々のドジを乗り超えてようやく、カメラマンの視線で、カメラの横から被写体を見ることを許される。この時点までで、僕のいたスタジオはブツ撮りが多かったけれど、たまには広告写真でヌードなどというのもある。そうした場合にはチーフ以外は外に出るのが決まりなのだが、「血気盛ん」な年頃でも不思議と、それでどうこういうことはない。もはや連日の疲労と寝不足で、浮ついた気持ちになる余裕もないのである。淡々と本番時には外に出て、撮影が終わるのを待つ。終わった合図が来ると、粛々と中に入って後片付けをする。

こうやって書くと淡々としているが、朝入社して午前中スリッパ磨きをさせられた新人が昼休みにそのまま逃げ出したり、昼飯はいつも歩きながら食べたり、毎日1足の「軍足」を履きつぶして、経費で落ちないことを愚痴ったり。まあ、一言で言えば最悪の職場環境。

だが、さすがにそうした生活を1年近くもすると、ポラを見ただけで(ああこの懐かしい響き!)絞り1/4くらいの精度で適正露出からの差がわかるようになる。職人の卵の出来上がりである。ポラを黙ってカメラマンから渡されて、「プラス1/2です」などと答え、そのまま採用してもらえるようになれば、「スタジオマンとして」1人前である。

もちろん、それが一流のカメラマンに少しでも近づいたということではない。言うまでもないことだが、いい写真ということと、露出が適正に判断できるということとは違う。

その後、独立して何台もカメラを持った。小学校の頃に買ってもらったOLYMPUS PEN、初めての一眼レフであるPENTAX SP、PENTAX67、そしてCONTAXの何台か。MAMIYAの大判カメラ・・・しかし、カメラマンをやめてから何年かの間に次々と手放したり、金が無くて売ってしまったり、流してしまったり。CONTAXもいつか生産中止となった。
この時点では、写真を撮ること自体が何か精神的な負担になっていたこともある。やがてカメラを持たなくなった。(経緯は今は略。)

カメラがデジタル時代になったとき、あの苦労は何だったのかと、様々な分野で多くの人が味わうのと同じ思いを持った。コンパクトカメラはさすがにデジタルを使ったが、どうしてもデジタル一眼を使う気にはなれなかった。
パソコンはすんなり乗っかったくせに、どうしてもデジタルカメラには、アイデンティティが重ねられない。JPEGがどうとか、PCでは当たり前の用語が、カメラで使われると、途端に嫌になる。
その「呪縛」が今年、ふとしたきっかけで、すとんと落ちた。久しぶりにカメラを見に行き、カタログを読みあさったのだが、デジタルも悪くないとようやく思えるようになってきた。良く見ればすごいじゃないか。最近のデジタルカメラ。1000万画素で10万以下で買えるんだね?この境地にたどり着くまでに何年だろう。

ただ、詳しい知人に聞くと、レンズの個性が銀塩カメラよりも出にくいのだという。切れ味はあるけれど、難すぎるニッコール、甘いけれどボケ味があるプラナー、そして何と言っても憧れのズミクロンなどなど。レンズのブランドで好き嫌いを言い争った時代は終わったようだ。むしろ、手ぶれ防止機能や、連続撮影機能など、別の観点の価値評価が主流なのだそうだ。
ライカもデジタルを出していると聞いて、調べたら、松下へののOEMだった。sそもそもパナソニックのライカカメラってどうよ。

新顔としては、SONYなどがデジタルカメラを出しているわけであるが、世界のSONYといえども、何だかSONYのカメラというのはいただけない。ぴんと来ない。本来はビデオカメラだろ。1コマ撮に機能を落として、カメラでございとやられているようだ。

そういうわけで、久々にデジタルの一眼を持ってみたいと思っているのだが、やはりこう書いてみるとこの長い長い逡巡は全く表現できていない。できていないのだが、これ以上書いても他人には退屈なだけなので、このあたりにすることにする。

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