May 13, 2008
ビルマ、中国、そしてノアの方舟と暗黒について
初めてノアの方舟の話を聞いた時、神は何と理不尽なのかと思った。
ヤハウェ・エロヒム[1]は地上に増えた人々やネフィリムが悪を行っているのを見て、これを洪水で滅ぼすと「神に従う無垢な人」であったノア(当時600歳)に天使アルスヤラルユル(ウリエル)を通じて告げ、ノアに箱舟の建設を命じた。ノアとその家族8人は一所懸命働いた。その間、ノアは伝道して、大洪水が来ることを前もって人々に知らせたが、耳を傾ける者はいなかった。
箱舟はゴフェルの木でつくられ、三階建てで内部に小部屋が多く設けられていた。ノアは箱舟を完成させると、家族とその妻子、すべての動物のつがいを箱舟に乗せた。洪水は40日40夜続き、地上に生きていたものを滅ぼしつくした。水は150日の間、地上で勢いを失わなかった。その後、箱舟はアララト山の上にとまった。(Wikipediaより)
選ばれなかった人間や動物は、皆無慈悲に、神の起こした大洪水によって殺されていくのである。一説に旧約の神は怒れる神であるという。神は人に対して常に怒りの形相で接し、ふとしたきっかけでその感情を爆発させる。神は差し詰め、不動明王の如くなのである。この神には、説得や部分的な修正などといったものはなく、いったん機嫌を損ねれば直ちに事態はオールリセットされる。ゲームと人の生の命の峻別をつけず、時に人の命に対して、リセットボタンを連打する現代の短気な子供のようなものだ。
再読しようとしてなかなか果たせず、記憶が朧げでしかないのだが、カラマーゾフの兄弟における「大審問官」の章。「糾弾される神」は、まさにこの、神とは思えぬ「未完成」の罪、寛容のない心の未熟を糺されていたようにも思えるのだが、相違ないだろうか。
1週間ほどの間に、サイクロン、そして大地震。100年に数回とも言える大天災が降りかかったのは、ビルマ、そして中国の2つの国である。もちろん不慮の死に見舞われた数万あるいは数十万の人たちの多くは、誰かの罪を代わりに背負って神に糾弾される謂われはない。ないはずではあるが、偶然と呼ぶにはあまりにもこの災禍には、何か空恐ろしいものさえ感じるのである。
中国の状況がビルマに比べて、まだましであると感じるのもある種の錯覚であろう。真の暗黒に比べれば夜はまだ明るく見える。ビルマの状況は、まさに暗黒なのである。せめてそれが夜明け前の最後の暗闇であればよいのだけれど。
2008 05 13 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | コメント(0) | トラックバック
May 10, 2008
ビルマ・サイクロン被災者緊急支援窓口リンク集(転載歓迎)
ビルマサイクロン被害緊急支援窓口リンク集です。一部を除き、クレジットカードやPayPalでの送金が可能。
●日本ビルマ救援センター( ビルマ情報ネットワークメールマガジンより転載)
大型サイクロンの直撃で死者数が2万2980人、行方不明者が4万2119人
(7日軍政発表)に達したビルマへ、世界各国からの緊急援助物資が到着し、国連 世界食糧計画(WFP)など一部国際機関の現地事務所やミャンマー軍事政権に よる被災者支援活動が始まりました。しかし、国外の国連救援スタッフには入国 許可が出ないなど、限定的な支援にとどまっています。日本ビルマ救援センター(BRCJ)では本日よりビルマ国内の被災者への支援基金 を募らせていただきます。皆さまからの善意の基金が、決して軍政の手に渡らず、 一般の市民を救済する方法をここ数日探してきました。日本ビルマ救援センター の創設者であり、現在仏教救援協会の代表であるカワサキ ケンさんが寺院を通 じての支援基金を開設しましたので、BRCJで集めさせていただいた支援金はこち らに送らせていただきます。
BRCJ(日本ビルマ救援センター)への送付方法
支援金振込先:
○郵便振替:00930-0-146926 BRC-J
○りそな銀行 金剛支店(普通)6553928 日本ビルマ救援センター
************************************
ビルマ・サイクロン被災者緊急支援基金
5月3日(土)ビルマを襲ったサイクロンで、6万人以上が亡くなり、
少なくとも百万人が家を失いました。
多くの人びとは仏教寺院に避難しています。
(以下のURLのサイトに写真があります)
仏教救援協会ではいくつかの支援依頼により、サンガを通じて支援を送るネット
ワークを設立しました。すべての基金は直接、確実に寺院に届き、そこに避難し
ている人々に分けられます。
ご寄付を希望される方は、こちらのサイトで行うことができます。
http://
ありがとうございます。
ケン、ヴィサカ
Emergency relief assistance for victims of the cyclone in Burma
We are sure that you have been reading and seeing the news of the
cyclone which struck Burma on Saturday, May 3. the latest report is
that more than 60,000 people were killed. At least one million are homeless.
Many have taken refuge in Buddhist monasteries.
In response to several requests, Buddhist Relief Mission has
established a network among the Sangha to send relief assistance into
Burma. All funds will go directly and safely to monasteries and to
the destitute being sheltered in them.
If you would like to make a donation, you may do so at this site.
http://
Thank you very much.
With metta,
Ken and Visakha
●セーブ・ザ・チルドレン・緊急援助基金
ミャンマー・サイクロン災害緊急支援の活動へのご寄付。
口座番号 00980-7-57019
加入者名 セーブ・ザ・チルドレン・緊急援助基金
※通信欄に「ミャンマー・サイクロン」とご記入ください。
- 振込手数料は5月13日(火)より無料です。但し、この口座を通じてお振込みいただく場合には、必ずゆうちょ銀行(旧郵便局)窓口で手続きをし、払込手数料が無料の口座であることをお申し出ください。
- 領収書ご希望の方は振込用紙通信欄にその旨ご記入ください。
- 当団体へのご寄付は、特定公益増進法人に対する寄付金として、一定の要件の下に税金控除の対象となります。
●国際NGOワールドビジョン
http://www.worldvision.jp/material/news_0042.html?banner_id=ggl&gclid=CJagm8mUm5MCFRQsagodUEmpwA
●日本ユニセフ協会
http://www.unicef.or.jp/kinkyu/myanmar/2008.htm
●特定非営利法人グッドネーバーズジャパン
http://www.gnjp.org/reports/rpt-myanmar-cyclone-01.html?gclid=COH1x8SVm5MCFQY_agoduhaBww
2008 05 10 [ビルマ] | 固定リンク | コメント(1) | トラックバック
ビルマ国民投票 当局による不当な圧力・脅迫行為の例 (転載歓迎)
サイクロンによる、ビルマ史上空前の大災害の混乱の中、ミャンマーの新憲法案の賛否を問う国民投票が強行されている。
投票は午後4時(日本時間同6時半)に締め切られ、開票作業に入 る。サイクロンの被害が大きかったヤンゴン、エヤワディ両管区の一部地域では24日に投票が行われ、その後、結果が公表される見通し。軍事政権は圧倒的多 数の賛成による承認を目指しているが、被災直後の投票強行には強い批判が出ており、投票に影響を与えそうだ。
旧憲法は1988年の国軍によるクーデターで停止された。ミャンマーで投票が行われるのは90年の総選挙以来18年ぶり。僧侶ら宗教関係者を除く有権者の過半数の投票で国民投票は成立。総投票の過半数の賛成で新憲法案は承認され、2010年に総選挙が行われる。 【バンコク10日時事】
以下にビルマ情報ネットワークが英語資料等からまとめた、「ビルマ国民投票 当局による不当な圧力・脅迫行為の例 」を転載。
※オリジナルを確認していただければニュースソースはわかると思いますが、判断の上転載を歓迎・推奨します。その際には、末尾の配布条件に従ってください。
ビルマ国民投票 当局による不当な圧力・脅迫行為の例
http://
ビルマ情報ネットワークまとめ
2008年5月7日現在
*以下、日付はすべて2008年
ミャンマー軍政、公務員に賛成投票を強制、反対投票したければ辞表を出せ、と脅す
当局の監視下で投票用紙に記入させられる
ロイター(5月2日)[一般]
http://
s-to-vote-for-charter-aung-hla-tun/
タイ国境近くのミャワディで期日前投票、既に記入済みの投票用紙の配布も 公務員
には賛成投票を命じる
イラワディ(4月30日)[カレン州]
http://
ラングーンの美容院など100店の所有者、反対投票をしたら店舗閉鎖命令を出すと
当局に脅される
DVB (4月30日)[ラングーン]
http://
軍政がこの3日間で活動家70人を逮捕、とビルマ政治囚支援協会 シュエダゴン・パ
ゴダなどで
ミジマ(4月29日)[一般]
http://
ested-in-3-days-aapp
軍政、賛成票を動員するために脅迫や不当な圧力を利用 投票結果も最終集計結果の
みをネピドーから発表(各投票所での集計結果は公表されない)
ミジマ(4月28日)[一般]
http://
ious-means-to-win-support-for-constitution
マグエー管区で教師が期日前投票しようとしたら、既に本人に代わって賛成票が投じ
られていた
DVB(4月28日)[マグエー管区]
http://
軍政は賛成票を組織するため不正行為を働いている、と国民民主連盟(NLD)
AFP(4月25日)[一般]
http://
-trying-to-force-yes-vote/
ビルマ当局、国民民主連盟(NLD)の青年部メンバーに脅迫や警告
DVB(4月25日)[一般]
http://
軍政当局、ラングーンの工場労働者に「一人3票」の賛成票を入れるよう指示、すで
に「投票済」
DVB(4月25日)[ラングーン]
http://
チン州で軍政当局が「民主化してほしいなら『賛成投票』を」と住民に呼びかけ 講
習会を開き「賛成」を「正しい投票方法」だと教えた例も
ミジマ(4月25日)[チン州]
http://
シャン州東部で軍政が中国国籍の住民に身分証明書を発行 国民投票での投票を期待
か
シャン・ヘラルド・ニュース(4月25日)[シャン州]
http://
ens
国民投票に関して報道の自由がない、と国境なき記者団 軍政は憲法案に反対する運
動の報道を禁止
AFP(4月24日)[一般]
http://
stitution-vote-rsf/
軍政が公務員に「憲法案に賛成しなければ解雇」と脅している、と国民民主連盟
(NLD)その他の脅迫為も 賛成しなければ農民の土地を接収、学生は退学に
イラワディ(4月24日)[一般]
http://
当局がラングーンやマンダレーの国民民主連盟(NLD)党員の自宅を襲撃、投石も
国民投票で反対投票を呼びかけるキャンペーンを始めてから悪化
イラワディ(4月24日)[ラングーン、マンダレー]
http://
ビルマ 国民投票で反対票を投じる運動の報道が禁止される
国境なき記者団(4月24日)[一般]
http://
アラカン州でムスリム住民に「賛成」投票を促す 賛成すれば市民としての身分証明
書を発行すると約束
ナリンジャラ(4月23日)[アラカン州]
http://
-muslims-in-arakan-state/
インド・ニューデリーのビルマ大使館でも期日前投票が始まる 反対票を入れたら報
復があるのではないかという懸念を持つ人も
ミジマ (4月22日) [海外]
http://
シャン州民族南部で当局が国民投票についての講習 憲法案を支持しなければ民主化
はない、と賛成票を促す
シャン・ヘラルド・ニュース(4月21日)[シャン州]
http://
t-for-draft-charter
シャン州北部では 反対票を入れたら身元がばれるかについて住民が懸念
シャン・ヘラルド・ニュース(4月21日)[シャン州]
http://
e-to-track-us-down
ラングーンでの商人らが「NO」の文字の入ったTシャツを回収 憲法案に反対する動
きを警戒する当局からの報復を恐れ
ミジマ(4月21日)[ラングーン]
http://
カチン州では当局関係者が「賛成」などのロゴ入りのTシャツを着て賛成投票を呼び
かける
ミジマ(4月21日)[カチン州]
http://
軍政の宗教副大臣がチン州南部を訪問、賛成票投票を促す
Khonumthung News(4月21日)[チン州]
http://
igns-for-referendum-in-western-burma/
軍政、憲法案に反対する勢力への締め付けを強化 水かけ祭り以来、シットウェでは
約60人が逮捕される
ロイター(4月21日)[アラカン州]
http://
e-on-no-campaign-%e2%80%93-aung-hla-tun/
海外在住のビルマ人でさえ「反対票」投票を恐れる
アジア・ニュース(4月21日)[海外]
http://
-to-vote-%e2%80%98no%e2%80%99-in-referendum/
カチン州ミッチーナで 軍政当局が憲法案を支持する住民のリストを作成
カチン・ニュース・グループ(4月17日)[カチン州]
http://
Ajunta-compiles-list-of-illiterate-citizens-in-myitkyina&option=com_content&
Itemid=59
チン州で軍政、村長らを国民投票の運営についての訓練に強制的に参加させ、憲法案
を支持するという誓約書に署名させる
Khonumthung News (4月17日) [チン州]
http://
nal-training-for-government-employees
軍政、シットウェで軍政の憲法に抗議するデモ参加者約20人を逮捕 ヤンゴンでは国
民民主連盟(NLD党員でアウンサンスーチー氏側近の男性も逮捕される
ストレーツ・タイムズ経由AFP(4月15日)[アラカン州、ラングーン]
http://
軍政、スーチー氏の側近を逮捕
ガーディアン(英国)(4月15日)[アラカン州]
http://
軍政、カチン州で投票者名簿に未成年市民も加える
カチン・ニュース・グループ(4月14日)[カチン州]
http://
Ajunta-includes-underage-people-in-voters-list&option=com_content&Itemid=59
軍政、アラカン州で国民投票運営について講習を開く 地元当局や連邦連帯発展協会
(USDA)など向け
カラダン(4月12日)[アラカン州]
http://
Itemid=2
軍政、国営紙で憲法案を支持するよう国民に呼びかけ
ミジマ(4月11日)[一般]
http://
アラカン州の 国民民主連盟(NLD)党員が逮捕される 国民投票についてのNLDの声
明を手にしていたため
ナリンジャラ(4月11日)[アラカン州]
http://
or-statement/
シャン州の多くの郡で、当局が住民に憲法案支持を命じる 反対する者がいたら逮捕
するなどと脅す
シャン・ヘラルド・ニュース(4月11日)[シャン州]
http://
raft-constitution
アラカン州で当局、「反対票」を入れないよう住民に警告 反対票を入れれば多大な
苦難が待っていると脅すカラダン(4月11日) アラカン州
http://
ies-warn-villagers-not-to-cast-%e2%80%9cno%e2%80%9d-vote/
国民民主連盟(NLD)、国民投票への国際監視団を求める 憲法案への反対を呼びか
ける活動家への襲撃が続いていることを指摘
ロイター(4月10日)[一般]
http://
aign-begins-opposition-%e2%80%93-aung-hla-tun/
シャン州で 当局関係者が国民投票についての説明会で「賛成」投票のやり方だけ教
える
シャン・ヘラルド・ニュース (4月10日)[シャン州]
http://
ss-his-wish-secretly
インセイン刑務所に収容されている僧侶に、一般市民としての身分証明書を発行 国
民投票で投票させるため 全ビルマ僧侶連盟のガンビラ師談
DVB(4月9日)[ラングーン]
http://
軍政、国民投票スタッフにハンドブックを配る 票数は投票所で数えるが、合計数は
公表しないと規定
DVB(4月9日)[一般]
http://
ラングーン・フラインタヤー区で国民民主連盟(NLD)関係者(50)がオートバイに
乗った2人組に襲われ、20針も縫うけが 民主化活動家が襲われるのは3人目
DVB(4月7日)[ラングーン管区]
http://
アラカン州マウンドー郡当局、18歳以上のロヒンギャ民族女性に憲法案を支持する
よう圧力 賛成票を入れれば移動や結婚の制限をなくす、と
カラダン(4月7日)[アラカン州]
http://
to-support-draft-constitution/
民主化活動家が軍政寄りの暴漢に襲われる事件が続く
イラワディ(4月4日)[一般]
http://
検閲局、国民投票関連の報道を制限 報道する場合には厳しい規則
DVB(4月4日)[一般]
http://
strict-media-reporting-on-referendum/
ビルマ当局、憲法案に反対する勢力への弾圧を強める 活動家の逮捕を米国務省が非
難
イラワディ(4月3日)[一般]
http://
軍政寄りの暴漢が国民民主連盟(NLD)党員ら民主化活動家を襲う事件が相次ぐ
イラワディ(4月2日)[一般]
http://
インセイン刑務所で当局が「国民投票で『賛成票』を入れれば刑を軽減する」と誘う
DVB(4月2日)[ラングーン]
http://
国民民主連盟(NLD)のラングーン・フラインタヤー区議長が何者かに襲われ重傷
ミジマ(4月1日)[ラングーン]
http://
軍政、「試験の成績が悪かった者は、賛成投票を入れれば合格にする」などの手法
脅しも
DVB(3月31日)[アラカン州]
http://
アラカン州で軍当局が国民投票に備えて翼賛団体などに軍事訓練を施す
ナリンジャラ(3月28日)[アラカン州]
http://
eferendum/
シャン州で国民投票の予行演習 賛成票以外を入れたら禁固刑か罰金、と脅される
シャン・ヘラルド・ニュース(3月24日)[シャン州]
http://
国民投票で「反対票を入れよう」という動きが勢いを増す 各地で呼びかけ
イラワディ(3月20日)[一般]
http://
シャン州東部で 軍政当局、憲法を支持するよう各家を回って住民を説得、脅迫
「反対したら憲法上の権利すべてを失う」などと
シャン・ヘラルド・ニュース(3月19日)[シャン州]
http://
ans-to-support-charter
軍政、国民投票で「賛成票を入れろ」と政府職員らに指示 憲法草案は非公開のまま
イラワディ(3月17日)[一般]
http://
マンダレーで国民投票の投票所役員になる人々を一方的に指名 指名した人に「賛成
票をなるべく多く取るように」と指導
http://
軍政、住民に国民投票で賛成投票するよう働きかけろとラングーン管区当局に命令
イラワディ(3月12日)[ラングーン管区]
http://
イラワディ管区ニャウンドン郡で当局が国民投票に反対している住民を特定、リスト
を作成
DVB(3月3日)[イラワディ管区]
http://
国民投票について発言した3人が逮捕される ラングーンの市場で
イラワディ(3月3日)[ラングーン]
http://
国民投票で「反対票」が有効とされるかについて疑問の声
ミジマ(3月3日)[一般]
http://
軍政の国民投票関連法 国民投票に反対したら禁固刑、僧侶や尼僧は投票禁止
DVB(2月28日)[一般]
http://
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配布元: BurmaInfo(ビルマ情報ネットワーク)
http://
連絡先: listmaster@burmainfo.org
バックナンバー: http://
※BurmaInfoでは、ビルマ(ミャンマー)に関する最新ニュースやイベント情報、
参考資料を週に数本配信しています。
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▽転載について
・再配布と転載は、原則として出典明記の上で自由に行ってください。
・ただし不特定多数に配付する印刷物や、新聞、雑誌、機関紙(誌)などの
刊行物に掲載の際には事前にご一報ください。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2008 05 10 [ビルマ] | 固定リンク | コメント(0) | トラックバック
May 06, 2008
ビルマのサイクロン被害は死者15,000人以上の大惨事に
ビルマを襲ったサイクロンは、当初の死者350人程度という予想を大きく外れ、今日まで、10万人以上が家を追われ、少なくとも1万5千人が亡くなったという、想像を超える大災害となっている。
被害状況などを知らせる情報をまとめてみた。なお、10日に予定されていた憲法の国民投票は被害地域に関してのみは24日に延期されたということであるが、指定地域以外では予定通り投票を強行すると軍政は発表している。
サイクロン被害の状況(2008年5月6日)
http://www.burmainfo.org/relief/CyclonNargis_20080505.html
5月3日に大型サイクロンがビルマに上陸し、最大都市ラングーンやイラワジ・デルタ地域全域、バゴー(ペグー)管区、カレン州、モン州で大きな被害が出た。ラングーンでは家屋の半数近くが破壊され、屋根が吹き飛ばされた家屋も多い。特に被害が大きかったのはラングーンのフラインタヤー、シュエピタ、ダゴンミョーティッ北、ダゴンミョーティッ南の各地区。イラワディ(エーヤワディー)管区ではチャイラッ郡とラップッダ郡が壊滅的な被害を受けた。ハインジー島では10万人近くの住民が住居を失った。
ピャーポン郡ピンシー村では住民3000人のうち少なくとも2000人が行方不明とのこと。軍政は4000人が死亡したと発表したが、実際の死者数はもっと多いと見られる。(ビルマ情報ネットワークによる注(以下の注釈も同様):なお軍政のニャンウィン外相は6日、国営テレビを通して、全体の死者数は最低1万5千人であり、エーヤワディー管区ボーガレーだけで死者1万人と発表した。)
(配布元: 配布元: BurmaInfo(ビルマ情報ネットワーク)
http://www.burmainfo.org
軍政の非民主的支配により、現在では世界の最貧民国にも数えられるビルマの住民たちには、さらなる打撃となっているようだ。深刻な米不足も懸念される。
ラングーンでは多数が住居を失い、飲料水や電力の供給も途切れている。電気や電話が再び通じるようになるまでに数週間かかると見られる。
イラワジ・デルタ地域はビルマで主要な米の生産地で、サイクロンに襲われたのは米の収穫期直前だった。このため深刻な米不足が起きると予測される。日用品の値段も既に2~3倍に上がった。(注:現地からの情報では、首都ヤンゴンのガソリン価格は1ガロン(約3.8リットル)あたり2万チャット(2千円)を突破している。リットル計算では5000チャット(500円)を超えている。これはサイクロン前の約10倍にあたる。)
(同上)
また、インセイン刑務所ではパニックになった囚人に軍が発砲し、36人が死亡したという。
刑務所の一部で被害が特にひどかったため、約1000人の囚人が刑務所内の第一ホールに集められた。外から鍵をかけられ、どこにも行くことはできなかった。
囚人らは雨でぬれて寒かったため、火を起こして暖を取ろうとした者がいた。不幸なことに、この火から大量の煙が出て、火は消えたが囚人らがパニックに陥った。状況は悪化し、無秩序状態になった。これに対応するため、ビルマ軍兵士や暴動鎮圧隊が出動し、ホール付近で囚人に向けて発砲した。36人が死亡し70人がけがをした。(同上)
日本政府の動きとしては下記。緊急援助の額は2800万円となっている。
政府は6日までに、死者が1万5000人にも達するなどサイクロンで大きな被害を受けている ミャンマーに対し、テント330張、発電機50機(計約2800万円相当)の緊急援助を行うことを決めた。
シンガポールの備蓄倉庫から拠出し、7日に現地に物資が届く予定。 緊急援助はミャンマー政府が要請した。日本政府は、人権抑圧を理由にミャンマーへの 政府開発援助を絞っているが、今回は緊急性と人道的観点から支援が必要と判断した。 (http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2008050600204 )
※また、日本ユニセフ協会は ミャンマーで発生したサイクロンによる被害を受けた子どもたちを支援するため、50万ドル(約5200万円)を緊急支出することに決定したという。募金の窓口は下記。
http://www.unicef.or.jp/children/children_now/myanmar/sek_my06.html
【その他ビルマの被害状況を伝えるリンク】
サイクロンの被害に関する写真・データ:
・ミャンマーのサイクロン被害(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/world/graph/myanmarcyclone/index.html
・サイクロン被害の惨状(BBC、英語)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/in_pictures/7383733.stm
・サイクロン・ナルギスの被害状況 (ニューヨーク・タイムズ、英語)
http://www.nytimes.com/slideshow/2008/05/05/world/0505-MYANMAR_index.html
・ニューヨーク・タイムズ:サイクロン被災地と初期被害に関する図(英語)
http://www.nytimes.com/interactive/2008/05/05/world/asia/20080505_MYANMAR_GR
APHIC.html
・ReliefWeb:被災状況に関する地図資料ほか(英語)
http://www.reliefweb.int/rw/dbc.nsf/doc108?OpenForm&emid=TC-2008-000047-MMR&
rc=3
2008 05 06 [ビルマ] | 固定リンク | コメント(0) | トラックバック
May 04, 2008
ビルマ、パゴダの影で-----ビルマ憲法国民投票を間近にして
ゴールデンウィークに暗い話に触れたくはない。触れたくない気持ちはわかるのだけれど、それにしてもあまりに小規模な催しだった。5月2日に「ビルマ、パゴダの影で」を上映した渋谷のApple Linkは、確かに小さな小屋だったけれど、その小さな小さなスペースですら、空席が目立ったのである。
スイスのジャーナリスト、アイリーヌ・マーティがこの映画を撮影したのは2004年である。当時、この映画で取り上げたビルマ、タイの国境付近に追いつめられた少数民族の苦境に対して、世界は全くの冷淡だった。アイリーヌは、ビルマの観光映画を撮りたいと偽ってこの国に入り、幾重もの軍事政権に対する警戒心をくぐりぬけて、特にカレン、シャン、ロヒギンジャーを中心にした少数民族の受けている、ビルマ国軍による徹底した弾圧の実態を世界に伝える役割を果たした。
ビルマの反軍政勢力と言えば、アウンサンスーチーを精神的主柱とする国民民主連盟(National League for Democracy; NLD)をまず思い起こすが、この映画には、アウンサンスーチーも、NLDも全くと言っていいほど紹介されない。この映画での主役である、少数民族からすれば、NLDもまた、ビルマ族の反政府権力の一つにしかすぎないのである。彼らの直面している苦難は、その次元を異にする。軍政の目指すところは、ナチスの目指したユダヤ民族に対するところのふるまい、徹底した民族浄化にあるのであり、村々は何の合理的な理由もなく焼き払われ、ジャングルの奥に追われる。たどり着いた場所もまたいつかは焼き払われる。国境を越えてタイ側に逃げ込む少数民族の難民の数は100万とも言われているが、国際社会は今なお、彼らを救う「功利的な」理由を見い出せずにいる。
連休で賑わう渋谷の街角にあって、この彼方の少数民族の少女たちの涙、少年たちの涙、親を理由なく参殺されたビルマ国軍に対する徹底した復讐心の絶望感は、ひたすら空気中で孤立していた。
手法として、疑問の点は多々ある。その陥りやすい報道の死角については、上智大学の根本敬教授により、解説のパンフレットに明らかである。それにも関らず、この映画の淡々とした、あまりに演出が施されていない素の映像に見るところは大きい。ビルマの抱える問題のただ事ならない複雑さ、入り組んだ問題の深さが伝わってくる。
映画の後にトークショーとして、強制送還の危機を幾度と乗り越えた、在日のビルマ人、テーテーイスェさんの話があった。テーテーイスェさんは流暢な日本語を操り、ビルマの少数民族の苦境をあらためて訴え、日本人に対しての支援を呼びかけた。
【テーテーイスェさん プロフィール】
1979年ヤンゴン生まれ。幼少期をビルマで過ごした後、1991年に祖国を出国し、タイ
を経由して家族で日本に移り住む。オーバーステイによる強制送還の危機を乗り越
え、二十歳の時にようやく難民申請が受諾され、その過程は幾度もマスコミに取り上
げられた。現在「ビルマに自由と融和と民主主義を」をモットーにウェブ上のコミュ
ニティー"Change Burma Community"を運営。
世界が国家単位である民族の苦境に手を伸ばすのは、残念ながら国家がその問題に関わることで何らかの外交的、経済的、政治的な利益が得られる場合に限られるのが実情である。それを超えて人道的に動くのは、言うのは簡単だが、とてつもなく難しい。世界の各所で人々は見捨てられ、世界の各所で今日も路傍で息絶えている。なぜなのか。
それを考えるとき、我々人間存在の根本にある無力感を思い知らされるし、賽の河原のように前途にあるとてつもない障害の深さに心は萎縮する。
テーテーイスェさんが幾度も、幾度も「出来るところからでいいですから、無理のない範囲からでいいですから」と呼びかけていたのが、つらく心に刺さる。
5月10日に承認を問う国民投票が行われるビルマ新憲法は、議会の1/4を軍関係者が占めることに合法的保証を与えるものであるが、これらの少数民族たちは、それらの点について何の説明も受けていない。のみならず、憲法草案は英語とビルマ語にしか翻訳されていないし、文案を印刷した冊子もほとんど用意されていないのである。
ビルマに対するODAもどうか止めてほしい、私たちにはまったく利益がないどころか、軍政支配を延命させるエネルギーにしかならない。テーテーイスェさんは振り絞るようにして訴えていた。


