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May 13, 2008

ビルマ、中国、そしてノアの方舟と暗黒について

初めてノアの方舟の話を聞いた時、神は何と理不尽なのかと思った。

ヤハウェ・エロヒム[1]は地上に増えた人々やネフィリムが悪を行っているのを見て、これを洪水で滅ぼすと「神に従う無垢な人」であったノア(当時600歳)に天使アルスヤラルユル(ウリエル)を通じて告げ、ノアに箱舟の建設を命じた。ノアとその家族8人は一所懸命働いた。その間、ノアは伝道して、大洪水が来ることを前もって人々に知らせたが、耳を傾ける者はいなかった。

箱舟はゴフェルの木でつくられ、三階建てで内部に小部屋が多く設けられていた。ノアは箱舟を完成させると、家族とその妻子、すべての動物のつがいを箱舟に乗せた。洪水は40日40夜続き、地上に生きていたものを滅ぼしつくした。水は150日の間、地上で勢いを失わなかった。その後、箱舟はアララト山の上にとまった。(Wikipediaより)

選ばれなかった人間や動物は、皆無慈悲に、神の起こした大洪水によって殺されていくのである。一説に旧約の神は怒れる神であるという。神は人に対して常に怒りの形相で接し、ふとしたきっかけでその感情を爆発させる。神は差し詰め、不動明王の如くなのである。この神には、説得や部分的な修正などといったものはなく、いったん機嫌を損ねれば直ちに事態はオールリセットされる。ゲームと人の生の命の峻別をつけず、時に人の命に対して、リセットボタンを連打する現代の短気な子供のようなものだ。

再読しようとしてなかなか果たせず、記憶が朧げでしかないのだが、カラマーゾフの兄弟における「大審問官」の章。「糾弾される神」は、まさにこの、神とは思えぬ「未完成」の罪、寛容のない心の未熟を糺されていたようにも思えるのだが、相違ないだろうか。

1週間ほどの間に、サイクロン、そして大地震。100年に数回とも言える大天災が降りかかったのは、ビルマ、そして中国の2つの国である。もちろん不慮の死に見舞われた数万あるいは数十万の人たちの多くは、誰かの罪を代わりに背負って神に糾弾される謂われはない。ないはずではあるが、偶然と呼ぶにはあまりにもこの災禍には、何か空恐ろしいものさえ感じるのである。

中国の状況がビルマに比べて、まだましであると感じるのもある種の錯覚であろう。真の暗黒に比べれば夜はまだ明るく見える。ビルマの状況は、まさに暗黒なのである。せめてそれが夜明け前の最後の暗闇であればよいのだけれど。

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