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July 05, 2010

ツイッターから始まった柔らかい企業革命・書籍「ツイッター軟式革命」について。

今年の1月にCNETで「Twitter の「軟式企業アカウント」のツワモノたち」という記事を書かせてもらった。Twitter上で「軟式企業」あるいは「軟式アカウント」という新し い概念が生まれるまでのプロセスについて記事にしたものだったのだが、「軟式」という言葉の由来など詳しくは前記事を読んでいただくとして、曲折の末「ツ イッター軟式革命-今、ツイッターで何が起きているのか」という書籍を出版することになったので、ここで紹介させていただこうと思う。

「ツイッター軟式革命」は、この「軟式」という考え方の根本に何があるのか、13のアカウント(企業)へのインタビューによって解き明か そうという試みである。書籍の中でのまえがきが、趣旨を説明するのに適切であると思うので少し長いけれど引用させていただく。

最初から、本を手に取っていただいた方を裏切るようなことを言うようだけれど、この本はツイッターを扱ってはいるけれど、 主役はツイッターではない。ツイッターをどうやって始めたらいいかとか、ツイッターでどんなビジネスが構築できるかとか、そういう話は全く出てこないわけ ではないが、そういうノウハウをまとめた本ではない。
   

確かに日々メディアで宣伝されることにより、ツイッターはすさまじい速度でユーザーを増やしつつあるけれど、ツールはあくまでもツールでしかないというの が、僕の考えである。今更言うまでもないことだが、ツールだけで世界を変えることはできない。そういう意味では、新しいサービスや新しいアプリケーショ ン、新しいガジェットが生まれただけで、社会が変わるとか、とてつもなく僕たちの生活が良くなるというようなことはないと思っている。この点において僕は あまり楽観的な方ではないと思う。ソーシャルメディアもその例外ではない。そう思っていた。

しかし、今、ツイッターの中では思ってもいなかったことが起き ている。 おそらくツイッターの仕組みそのものよりも、それを通じて僕達が実現しつつある新しい価値の方が、遥かに広大で、途方もなく多彩なのだ。単なる新しいサー ビスの一つであるというカテゴリーを超えて、ツイッターはコミュニケーションのあり方を、そして考え方のスタイルを根本から変えつつある。もちろん中には ノイズもあるだろう。一瞬の光を放って消えていくものもあるだろう。たちまち忘れ去られるものもあるだろう。たった140文字で日常のふとした出来事をツ イートしているものが大半なのに、なぜこんなことが起きているのだろう。ツイッターを始めた誰もが、一度は考える。

企業が、相次いでツイッターの世界に参入しているのはご存じだろうか。もしかしたらツイッターを全くやったことのない方は、きっとツイッターの世界でも企 業は自社の宣伝に奔走し、自社製品の売り上げを一円でもあげるために四苦八苦していると思っているかもしれない。消費者をいかにして自社のサービスに囲い 込もうかと、鵜の目鷹の目なのだろうと思っているかもしれない。その見方は、もちろん一面では正しい。しかし一面では全く正しくない。

「軟式企業」あるいは「軟式アカウント」という言葉は、ついこの前。2010年の1月のある日、僕のツイート(つぶやき)の中で突然に生まれて、「リツ イート」(ReTweet)という方法を経て、すさまじい勢いでツイッターの中に広がった。一言でいえば、公式アカウントでありながら、企業らしからぬ発 信、肩の力を抜いたゆるゆるツイート。脱線に脱線を繰り返しながら、ユーザーに語りかける非常に柔軟で柔らかい発信をする企業アカウントのことである。

「軟式アカウント」は、最初は一時的なブームで、すぐに消えてしまうだろうと思っていた。なにしろツイッターの中での時間の流れはすさまじい。それを考えれば せいぜい1ケ月もてばいいほうだろうと思ったのだ。しかし、この言葉は消えることがなかった。それどころか、多くの企業が「軟式アカウント」を名乗るよう になっていき、ユーザーもそれを支持した。きっかけを作ったのは僕だったけれど、そして深く考えて発した言葉でもなんでもなかったけれど、そのうちに一体 これはどうしたことだろうと、考えるようになった。もしかしたら、この言葉がこんなにも皆に支持されたのにはまだ誰も気づいていないような、何かの理由が あるのではないかと思うようになった。この本はそれを追いかけてみようという、ある意味では無謀な計画のもとに始まった企画である。

果たして「軟式」あるいは「軟式アカウント」なるものが、コミュニケーションの大変革を担う一翼になるような存在なのかどうなのか、今はまだわからない。 だが、「軟式アカウント」がツイッターで提示したある種のスタイルと考え方の変化は、もしかしたら企業社会や個人と企業のつきあいのありかたを変えるかも しれない。僕はだんだんそう考えるようになった。

そして、実際に「軟式」と呼ばれる企業各社を回って担当者にお話をお聞きしていくうちに僕はまた 違うことに気づき始めた。「軟式」とは単に客に見せる企業の顔についての話だけではない。それは全ての人が一度は突き当たる、「組織で働くということ」に ついての現代の一つの考え方でもあるのだということだ。個人が自分の個性、そしてもって生まれた資質を、どのようにして企業や社会と折り合いをつけて自己 実現をしていくのか、壁にぶつかりながらもどのように実現させていくのかについて考えるヒントでもあるのだと。そして、今思えば当然の帰結ながら、僕自身 がこれまで働いてきた年月のことをも思い出させることになった。そのため、手前ごとで恐縮だが「軟式の時代」に先行する「硬式の時代」のことも「序章」と して、ほんの少し書くことにした。そのことで自分がなぜこのテーマにこれほどまでに惹かれているのか、その理由についても、あらためて考え直すことになっ た。

(後略 「ツイッター軟式革命 はじめにより)

いったい「軟式」をテーマにして書籍が成立するのだろうかと思う向きもおられるだろうが思わぬところに到達できたと思っている。13アカウントの「なかの ひと」を1時間半から2時間ほど取材させていただいたインサイドストーリーが中心である。かなり細かいところまで突っ込んで伺っている。ツイッターの上で ハプニングのように発生した言葉からどれだけ企業コミュニケーションの深部に食い込めるか、それも試された企画であったけれど、さてどうだったろうか。で きれば読んでご判断いただきたい。取材したのは13アカウントであるが、実は「14番目のアカウント」として、私@HyoYoshikawa(吉 川漂)の「硬式の時代」の話も僭越ながらほんの少しだけ含まれている。そのあたりも。


紹介するアカウントは「軟式企業」を中心にして次の13アカウント。

レストラン豚組 @hitoshi
内田 洋行 @UchidaYoko
東 急ハンズ @TokyuHands
日 本サブウェイ @subwayjp
ゼ ンショー広報室長 @zensho_pr
チュッ パチャプス @ChupaChupsJapan
オ ウケイウェイヴ @okwave
テーブル マーク(カトキチ) @KATOKICHIcoltd
ゼ ビオ @XEBIO_Co_Ltd
NTT 広報室 @NTTPR
フェイバー @bacars
匿名希望某社
根来龍之早稲田大学ビジネススクール教授 @tnego

(カバーデザインコンセプトは公募の結果選ばれた@57577iugaさん の作品をベースにしたもの 
※実際の出版ではさらに微調整される場合がある)

タイトル:「ツイッター軟式革命」
著 者:吉川漂(
@HyoYoshikawa
出 版社:グリーンキャット
発売日:
2010/8/10
Amazon で予約ができます。

【参考記事】
企業広報必読!“軟式アカウント”の秘密に迫る本「ツ イッター軟式革命」予約開始 | kokumai.jpツイッター総研

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Comments

おお、さっそく予約申し込みをします。
まずはお祝い申し上げます。

ご自身の個人情報を記されていますが、かなり前のエントリーで某米国IT企業の社長だった方(A氏)との思い出みたいな事を記されていたので(当時私はその企業に属しておりました)、もしかしたら、面識、いやお名前だけでも存知ているやも、という期待がありました。

Twitterは登録しているものの、フォローは一人(BigBangさんで二人目になりましたw)ですし、呟いても唇(指先)寂しい状況でしてw

これからの益々のご活躍をお祈りしております^^

ヴヴァンさん、返信遅くなりました。本の件もありがとうございます。あの会社ですよね。ずいぶん前のエントリーなのに覚えて下さったのでしょうか。お会いしてはいませんでしたでしょうか。ツイッターはどんどんフォロー増やした方が楽しいかもですよ。僕は増やしすぎましたが。苦笑。宜しくです。

お返事ありがとうございます。

>ずいぶん前のエントリーなのに覚えて下さったのでしょうか。

一応愛読者です^^
ある団体に属していたM氏とのやり取りを覗くようになって、それから過去に遡って一応全部目を通しました。
中でもご自身の過去やご親族に触れられていたエントリーが私の中で響きました。

>あの会社ですよね。
トップも含め中の人もかなり変わっているようですし、また
少し前に○塚のオフィスも無くなり、今度はまた大規模な引越しをするようです。10年ほど勤務していましたが、もう私が知っている会社では無くなりつつあります。まさしくドッグイヤーな業界かとw

>宜しくです。

今後ともよろしくお願いいたします。

リアルタイム検索に期待したものの、どうもかなりひどいノイズになっているかもしれません。

そろそろtwitterとは別ななにか、またアメリカから、あるいは中国から出るような。

結局は、Googleが考えていたリンクコントロールがネットの力なんでしょうね。また、日本の、人力コントロールが有効化しないかとも。

ただ日本のオリジナリティに重点を置かないところはなんとかならないものでしょうかね。最底辺のネットをウォッチしていても、強烈な個性が排除されていく様子が残念です。でも、その強烈な個性は面白いですよ。社会に直接役にたつわけでないし、それでも根強さをもつ人を見ると励まされます。

あと意外と、仮想空間のアメーバピグが面白い。こちらから何もしなくても話かけてくる人が多いのと、他の人が話している会話もおもしろい。そろそろ、有名企業の水戸黄門さんが、世の意見を聞くためにお忍びで世情調査できそうです。ただ、アメーバ側は、ユーザー増加とマネージメントは大変でしょうけど。

そうそう、匿名でも個性が見えればいいのです。なぜか没個性に利用されているだけです。欧米の実名は、ただ単にに最低限の個性表明にしかすぎません。ようは、どれくらいオリジナリティがあるかだけです。世界で生き残れるのも。

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