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April 20, 2018

決断と勇気と、報道とは何であるかということ--ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書

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アメリカのベトナム戦争政策に決定的な影響を及ぼしたマクマナラ文書を巡る、ニクソンとNewYorkTimes、そして当時は1地方紙でしかなかったワシントンポスト、特にワシントンポストの社主(メリル・ストリープ)と、その敏腕記者(トム・ハンクス)の戦いを軸に描いた秀作。スティーブン・スピルバーグが、トランプ政権の元で米国の報道の自由が脅かされる今、どうしても世に問いたかった作品と言われる。

マクナマラ文書を巡る両報道機関と政権の行き詰まる攻防を描くが、何と言っても、優秀な夫を早くに失い、周りから期待されない「普通の主婦」でありながら、ワシントンポストの命運を握ることになったメリル・ストリープのギリギリの選択が見所。

社交界の延長の感覚で、「明らかに能力がない」と思われながら社主に就いた彼女が、トムハンクス演じる、真実の前には一歩も引かない自社の敏腕記者に強烈に影響され、やがて重大な決意を命を賭けて断行する。
報道とは何なのか、時の政権に対する報道人の矜恃とは何なのか、全ての人が胸に問いかけるだろうし、もしも人生の重大な岐路に立っているなら、己が姿とメリル・ストリープを重ねるだろう。もちろんメディア関係者なら絶対に見て欲しい。

スピルバーグが念頭においたのは、2018年の米国であるが、我らは、政権の中心高級官僚が報道機関の女性記者に対しての進行形の振る舞い、そしてモリカケにおける重大な政権の不誠実と、官僚の腐敗、偽装。その事実の前にある。ベトナム戦争に大打撃を与えてついに撤退へと追い込んだかつての報道人たちの苦しみを前にして、我らは何を重視し、何を考えなければならないのか。
古めかしい活版から手で活字を拾い、ギリギリのタイミングで強烈に輪転機を回し、衝撃を社会に拡散していく当時の新聞社の描写も良い。

地味だけれど大変な秀作である。強くお薦めする。

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