2004年の年賀メール
【2004年・新年のご挨拶 ---耳を澄まして】
新しい年をどこで迎えられましたか?
静かな場所にいらっしゃいますか?
それとも賑やかな華やいだ場所にいらっしゃいますか?
あなたとあなたの家族の暮らされている場所では
どんな音が聴こえていますか?
====アフリカの新聞に寄せられた手紙から==============
今日もまた、35,615人の子供たちが飢餓で死んだ。
●犠牲者 35,615人(FAO)
●場所 この惑星の貧しい諸国で
●特集号 なし
●新聞論説 なし
●共和国大統領のメッセージ なし
●非常召集 なし
●連帯の表明 なし
●黙祷 なし
●犠牲者追悼式 なし
●フォーラムの開催 なし
●教皇のメッセージ なし
●株式市場 相変わらず
●ユーロ市場 回復
●警戒水準 変わらず
●軍隊の移動 なにもなし
●犯罪を識別する推測 なにもなし
●可能性のある犯罪の委託者 愚かな諸国家
※FAO=国連食糧農業機関
世界人口の20%がこの惑星の資源の80%を消費している。
ニューヨークへの攻撃が非人間的なものとみなされて
いるのであれば、年間1300万人の子供たちが死ぬにまか
せるしかないのを私達はどのように言い表したらいいのか。
【2001年9月24日 フランス人作家ドミニク・サマサミー氏が生
まれ故郷のレユニオン島(フランスの海外領土県)の新聞に投書
したもの *「非戦」(幻冬社刊)から】
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子供の頃、両耳をふさいで聴いた自分自身の声の奇妙さに驚いた
ことがあります。
声は通常、外部の空気を振動させて聴こえてくるのに、耳をふさ
いだ自分の声は、口腔から内耳に伝わり、外部の空気を経ないで
伝わるために、普段聴こえているものとは全く違う奇妙な音で聴
こえるのだそうです。
今年、私達の「平和な軍隊」は、彼の砂漠の国で、どんな「音」を
聞くことになるのでしょうか。
そして、その「音」の「リアル」は私達と私達の為政者のところま
で、確かに届くのでしょうか。(激しく外気を震わせて)
私達は、これは正義の行為であると、聞かされました。
この混迷した世界の中で、正義は時に私たちの声をかき消し、
法さえも曲げ、迷彩色の雄々しい後姿で命を救うのだと聞かされま
した。そうしなければならないのだ、と聞かされました。
正義の声は、彼の国の熱い外気にさらされたときに、どんな声にな
るのでしょうか。どんな声色になって私達のところに戻ってくるの
でしょうか。
せめて、せいいっぱい耳を澄ましていきたいと思います。
私の声が確かに私の声であるように。
あなたの声が確かにあなたの声であるように。
そして、彼の国の声が確かに彼の国の声であるように。
あけましておめでとうございます。
新しい年をどこで迎えられましたか?
そして今いらっしゃる場所ではどんな音が聞こえていますか。
本年もよろしくお願いいたします。
(2004年1月1日)
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