全ての愛情を
全ての愛情を。
自分の存在全てに関わる全ての愛情を。
全てが幻だとして。
全てが無だとして。
捨て去りたくなる夜がある。
全て。全て。この身そのものさえも。
この身の周囲にあった
「それらしきもの」が全て消え失せたとて
一体何の不自由があるだろう。
無であるものを追い求めるより
最初からなかったものを追い求めるより
いっそすがすがしくはならないか。
失うものなどなにもない。
これは
諦念なのか。
非情なのか。
甘えなのか。
我心なのか。
怒りなのか。
違う。
最初から僕は何も必要なかったのだ。
なぜなら何も与えられなかったのだから。
最初からあなたも何も必要なかったのだ。
なぜならあなたは全てが与えられているのだから。
生まれたときから、どす黒い真空の中でやっと呼吸している。
それが僕だ。
救いなどいらない。
それは誰か他の人に向ければいい。
全てが満ち足りたあなたから
全てを失った人たちに
向ければいいと、僕は思う。
こうやって呪う夜こそが呪わしい!
許して欲しい。
僕は自分を愛せない。
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