もう椅子からずり落ちないように----民主党米PR会社と縁切り
ようやく・・という感じと今更・・という感じ。
民主党が、米国系PR会社「フライシュマンヒラードジャパン」(東京都中央区)との間で結んでいた、政党イメージや選挙のコンサルティングに関する契約を 打ち切っていたことが七日、分かった。昨年夏の総選挙での敗北が直接の原因。七日に実施された代表選でのメディア戦略などは、外部の専門家を入れずに、党 スタッフ中心で仕切られた。(民主党 米PR会社とのコンサル契約打ち切り-FujiSankei Business i. 2006/4/8 )
民主党懇談会のときに、絶対聞いてみたいと思っていたテーマのひとつが、この「日本をあきらめない」というキャッチへの評価だったが、居合わせた松本政調会長や、大塚参議院議員は、口を揃えて「(岡田さん中心に)いつの間にか決まっちゃいました」「聞いた瞬間椅子からずり落ちましたよ わっと」などと評していた。広報戦略を構築した「党スタッフ」というのが具体的に、誰だったのか。わからぬまま。
代表以外の現執行部がそのまま留任となった今日、「ブロガー懇談会は?」と誰かが聞いたとき、執行部が口を揃えて「あれは前原さんのたっての希望で・・最初にやるって聞いたとき、椅子からずり落ちましたよ」なんて言わなければいいけれど。
もっとも今はこちらもそれどころではないが。
日本では、徹底した世論調査や、新聞・テレビニュースでの民主党の扱われ方などを調べ上げ、今後の展開を提案するなど、党のイメージ戦略に大きな影響を与 えてきた。民主党が主導権を持って実現した選挙へのマニフェスト導入にも力を発揮してきた。コンサルティング料は、年間一億円以上だった。(同上)
マニュフェストなどといった「地味な努力」は所詮一発の失敗キャッチで台無しになるのか。岡田さんをメインビジュアルにしたのはいいが、あの「暗い」頑なさがまたマイナス評価になったと思う。
だが昨年九月の総選挙で「ニッポンをあきらめない」をコピーにした民主党は、「改革を止めるな」を訴えた自民党に惨敗。党内で「日本の選挙ではPR会社に任せても票は取れない」といった議論がわき出て、契約を打ち切ったようだ。
民主党では「最低限の運営は、PR会社などに頼む場合もあるが、現在はどことも契約していない」と話している。
今回の打ち切りについて自民党の広報担当は、「代表選でのメディア戦略が控えめだったのが印象的だった。小沢さんはもともとメディア嫌い。民主党はPR戦略を重視しない党になる可能性がある」とみている。 (同上)
「日本の選挙ではPR会社に任せても票は取れない」ってのは、商品不発の原因をすべて広告代理店に押し付けている無能な企業広報部のように見える。もっとも、「無能な」企業広報部ですら、別の代理店を使おうとは思っても、代理店自体を使うことを放棄したりはしないのだが。
>小沢さんはもともとメディア嫌い。
小澤の「良さ」は政策であり、イメージではない。
という意味であれば、悪くはないのだが、これはどう出るか。
それはともかく前原代表での総選挙を一度くらいは見てみたかった気もする。
小沢氏のことはまた今度。
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» 民主党とフライシュマンヒラード [communication 101]
民主党が、米国系PR会社「フライシュマンヒラードジャパン」との間で結んでいた、政党イメージや選挙のコンサルティングに関する契約を打ち切っていたことが7日、分かった。昨年夏の総選挙での敗北が直接の原因。
確かに「日本を、あきらめない」のキャッチコピーは、わざと否定形を使って、新しさを出そうとしたのであろうが、非難ごうごうだった。対する自民党は「改革を止めるな」。ただ、「悪い例として」かもしれないが、このキャッチコピーを覚えている人は結構多いのではないか。そういう意味では、インパクトはあったと評価... [Read More]
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>米国系PR会社「フライシュマンヒラードジャパン」(東京都中央区)
フライシュマンってユダヤ系でしょうか?
「日本をあきらめない」も"Never give up Japan"の直訳臭い。
白人やユダヤ系的にありがちな無神経な見方では日本的な心情は理解できないのでしょう。
民主党と自民党の2大政党という広告戦略もアメリカで成功した「どっちに起き上がり小法師が転んでも、両方とも買収してあるから大丈夫」という大金持ちのやり方。
数年前から日本でも流行らせようとして今のところ失敗していますがこの人達は日本についての努力を「諦めない」ので何年かすると
だまされる人が増えるかも。
ライオンズクラブやロータリークラブと同じでしょ?
優れた人や適任者が代表になったり仕事をするのでなくて「持ち回り制」。
馬鹿だけど自尊心だけ強い政治家に多いタイプの人にはとても魅力的。
「自分にもそのうち順番がまわってくるかもしれない」という儚い希望と「2大政党の、チョメチョメクラブのメンバーなのだ」という選民妄想、貴族趣味妄想を与えて言うことをきかせるコストのかからない操縦法。
馬鹿な王様が実態の無い着物に喜んでたんまりお金を払うのと同じこと。
そういう政治とそれに期待してしまう人達の構図は妻子に暴力を奮うDV男とその妻に似てないでしょうか?
少し気に食わないことがあると逆上し、愛想をつかされそうになると急にしおらしくして見せたり病気や弱味や改心したふりを見せて同情させようとする。
「俺もう絶対やらねーよ。誓う。堪忍してくれよ。な。」
でもまたすぐ暴力と恫喝の繰返し。
期待する限り延々と続く欺瞞の連鎖。
そういえば松永現役オウムも全く同じですね。
暴力的攻撃性と弱者被害者の演技を繰り返すDV男型の超無神経人間。
私たちが実態のない幻想に期待し続ける限りこの様な構図は無くならないのでしょう。
だから「日本をあきらめない」というコピーが出てくるのだと思います。
実態のない空虚な白昼夢に期待し金や労力を費やすことの愚かさに気付いて「あきらめ」「見限る」人が増えたら困るでしょうからね。
「嘘の夢」を売る商売をしている人達は。
諦めて別の部族の友達と一緒に殺されてしまったルワンダの少女たちの様な人が増えたら民族紛争や宗教戦争で武器を売ったりどさくさに紛れて色々盗むのも難しくなるでしょうし。
https://ultrabigban.cocolog-nifty.com/ultra/2006/03/post_d8c0.html
やはり「無神経人間」と「比較的普通の人」に注意すると物事がわかりやすい様な気がします。
苦しみを他の人に与えることを「悪」だとすると無神経人間たちは「悪」を気にしないし気にする能力すらないのいで何でもやってのけるのでしょう。
「椅子からずり落ちた」人はまだまともな感覚が少しは残っていたのかも。
でもまずは「千の丘ラジオ」を潰さない限り神経が麻痺しかかった多くの人はいつでも狂気の沙汰をやらかす無神経人間に強制改造されてしまうでしょう。
それに加えて麻痺しそうになってる神経を回復する治療を普及させる長い長い努力が必要なのかもしれません。
それすらも期待するのは間違っているような気もしますが。。。。
Posted by: Arama | April 10, 2006 01:23 AM
松永英明アーレフ疑惑のまとめページが出来ていました。
http://kawakamihideaki.web.fc2.com/index.html
Posted by: kaeru | April 10, 2006 01:56 PM
日本で政党が広告代理店を用いる場合は、日本の代理店を表にするか、総責任者を日本人オーガナイザーにしないと、感性がズレまくるでしょうね(笑)
Posted by: トリル | April 10, 2006 02:04 PM