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March 18, 2013

我らの光を




震災直後。東京の住民を不安と恐怖に突き落とした一つは「暗い夜」だった。他地域の方には何を大袈裟なと笑われるだろうが。

真っ暗な渋谷に集まって、次々と早めに閉じていく店々をさまよいながら、これからのことをボソボソ友人達と話した心細さを忘れない。世界はこれからこんな風になるのかと思った。東京から離れなければならないかもしれない。幾人かの友人はそう口にしたし、実際離れていった友もいる。

ところが今ではすっかり元の東京が戻った。

戻ったどころか震災前よりも都市開発に拍車がかかり、あのとき僕たちがこれからはエネルギーを節減して生きていこうと束の間語った決心は街のどこにも見当たらない。何より不思議なのは、大半の原発がダウンしているのに何も変わらないことだ。これで良いのか。また間違えていないのかと思う。

人は忘れやすい。楽な生活がいい。200kmほど彼方の世界にすら確認に行かない人が大半である一方で、NYの友人であるジャーナリストのように大枚な旅費を貯めて確認に来る人もいる。

現実の世界に何の不自由もないのにこの世界の未来に想像力を保つのが我らにとってそれほど難しいなら、我らの光をもう一度奪って欲しいと思う。

せめてあの頃の水準にまで。

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Comments

願わなくても向こうからやってくることを昨日今日の電源停止=冷却停止が物語ってますね。
しかも原因不明&復旧の目処が立っていないとか、いつの話なんだろうと錯覚しちゃいます。

本当に恐ろしいおもちゃを持ってしまったもんだと。

確かに。「心配」しなくても魔物の側で覚えていてくれるようです。

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