香港200万人のデモに関して-なぜ街に出る
香港で街頭に出た200万人の全ての人に、中国に拘束される明日の危機が迫っているわけではないだろう。
法案が廃止されても自身への直接的脅威が直ちに及ぶ人は僅か。大人しくさえしていれば明日も繁栄の香港で暮らしていられる。それでも人々は街に出た。
では街頭に出ることのデメリットは何だろう。山ほどある。逮捕の危険。怪我の危険。時には死の危険。収入を減らす危険。出世の道が絶たれる危険。社会が麻痺することによる失業の危険。
こうしてあげていくと、デモに参加することは自己へのリスクばかりが多く、反面、直接的に自己のメリットに繋がる人はごく僅かだ。それでも人々は街に出た。
それはなぜなのか。ヒロイックな視点ではなく、本当になぜなのか考えるべきだと思う。日本人は大半が受ける不利益に目を瞑り、集団の中での僅かな「色目」に気を使いデモに出ない。
デモで交通が麻痺するって?香港の人たちに聞かせたい。
現世の表面的な自己利益を優先するあまり動こうとしても足が動かない。自分自身と我らが同胞に問いかける。
本当に200万人はなぜ街に出たのか?
自分たちに見えていないものは何なのか?
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