ヒューマニズムの問題ではあるが「不合理」の問題でもある。
人はみな「おんなじいのち」と、声を大にして言い続けなければならない社会…。台東区のホームレス受け入れ拒否に思う。
これはヒューマニズムの問題であるかもしれないが、同時に独特のこの国の「不合理」の問題でもある。それも謎の。
ワイドショーでニヤニヤ出演者が笑っている場面はもちろんのこと、街頭インタビューでもなぜか人は笑う。
おそらく正常化バイアスが働いているのだろうけれど、実社会でもこういうことはよくある。明らかに笑う場面ではないのに笑っている人に対しては「なぜ笑うんですか?」と言うようにしているが当然場の空気は悪くなる。
けれど場の空気が悪くなることを気にして、時には命さえ後回しにするのはこの国(だけとは言わないが顕著で特有の)の病だ。
台東区の件も、ここでこの人たちを断れば命に関わるかもしれないという想像力が区の職員に働かなかったのかもしれない。「ちょっとお待ちください。住所のない方でも入っていただけるかどうか確認します」とか、「ここはちょっと難しいんですがこの場所に行ってください。(ここに連絡して下さい)などの動きとフォローをした人もいなかったのだろうか。
海外へこの件は発信されて(日本人の想像を超えて)大きなニュースになっているけれど、自分たちの日常にもこれに類した場面はないだろうかと胸に手を当てる必要があると感じる。
« 外国人を怖がりすぎるのはやめよう。 | Main | 理不尽と戦う全ての皆様に幸がありますよう »
The comments to this entry are closed.
Comments